「ギリシャ人は決して楽をしているわけではない」=現地に住む中国人が見たギリシャ危機の実情―中国紙

Record China    2015年7月8日(水) 7時6分

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7日、北京青年報は、ギリシャに住む中国人のギリシャ危機に対する見方を伝えた。写真はギリシャの街。

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2015年7月7日、北京青年報は、ギリシャに住む中国人のギリシャ危機に対する見方を伝えた。

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5日に行われた国民投票では緊縮策反対派が勝利した。こうした状況をギリシャで暮らす中国人はどのように見ているのか。

劉(リウ)さんは、「この結果は予想できた」という。「債務がGDP比で177%に上り、政府や国民は返せないことを分かっていた。返せないなら、これ以上節約生活をしていても無駄だとさじを投げた」。劉さんによると、4、5年前からEUの要求通りに年金や公務員の削減を行ってきたが、経済状況は好転するどころかますます悪化した。これがギリシャ人に緊縮策の効果に疑問を抱かせることになったという。

[イ冬](ドン)さんも国民投票の結果に理解を示す。「もし私がギリシャ人なら、同じ選択をした。ギリシャ政府は定年退職の年齢を62歳から65歳に延長した。老人たちも自分たちが苦労して貯めてきた年金を削られたくはない。ギリシャ人の生活レベルは決して高くなく、ドイツなどとは比べられない。これ以上、税金が上がり続ければ、ギリシャ人の現在の経済状況では耐えられない」と話す。

王さんは、「ギリシャの失業者は非常に多い。これまでの緊縮策で税が上がり、企業や経済が活力を失ったことで、彼らの就業のチャンスも無くなった。特に若者たちは仕事が見つけるのが困難なため、緊縮策に反対する人が多かった」と話した。

現地の中国人の間には、ギリシャを含む南ヨーロッパの人々は比較的怠惰であると指摘する声が多い。劉さんは「文化の違いだと思う。朝6時半から夜11時までの仕事だと言うと、ギリシャ人はほとんど応募してこない。そうした生活は意味がないと感じているようだ」と話す。[イ冬](ドン)さんによると、ギリシャの公務員の勤務時間は午前8時から午後3時までが定時で、昼休みも取るため1日の実働時間は4〜5時間。小売店の営業は午前9時からで、週に3日は午後5時に閉まる。日曜日は終日休みだ。ギリシャ人には、「その日暮らし」のような性質があるという。

しかし、国民投票の結果を受けてギリシャ人に「道理をわきまえていない」などの批判が集まっていることに対しては賛同できないようだ。王さんは、「公務員が楽をしているのは事実だが、普通のギリシャ人の生活は決して楽ではない。経済危機で失業した後は満足な稼ぎもなく、家も売れない。中産階級があっという間に貧乏人になった」と話し、[イ冬]さんも「一般の家庭は月収が400〜500ユーロ(約6万円)というところもある。たとえ公務員で月収が2000ユーロ(約27万円)あっても、子どもに仕事が見つからなければ、これだけで一家4〜5人を支えなければならない。確かに苦しい」と話している。(翻訳・編集/北田

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