<早分かり>“超熟成”の密輸品、「ゾンビ肉」って何?

Record China    2015年7月6日(月) 17時15分

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6月、中国で「ゾンビ肉」と呼ばれる極めて危険な密輸肉の流通が発覚した事件。最もひどいものでは40年前に冷凍されたものがあったとされるが、このような肉はどこから、なぜ来たのか。また、どういった面で危険なのかをまとめた記事が報じられた。

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2015年6月、中国で「ゾンビ肉」と呼ばれる極めて危険な密輸肉の流通が発覚した事件。最もひどいものでは40年前に冷凍されたものがあったとされるが、このような肉はどこから、なぜ来たのか。また、どういった面で危険なのか。中国メディア・網易(NETEASE)がまとめ記事を掲載した。

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各国で戦略備蓄物資として蓄えられていたものの、保存期限切れで不要となった食肉を、安く買いたたいたものがゾンビ肉の正体だ。もちろん、密輸品である。1970年代ものの豚足、80年代ものの手羽先など、あらゆる部位の食肉が出回っている。その提供元はインド、ブラジルがそれぞれ5割近くで、1割弱が米国だ。中国人の大好きな鶏の脚肉で例を挙げると、1トン当たり5000元(約9万9000円)で仕入れたものが、販売価格は2万元(約39万円)になるという。

こうした国からの密輸肉はまず、香港やベトナムで陸揚げされる。そこからはワゴン車で運搬され、入国審査の緩い地点を選んで中国に入る。今度は「国産」のラベルを貼って大型バスに移され、各地方へ分散していくが、北京や上海などの大都市は避け、地方の小都市へ運ばれる場合が多い。

そもそもが保存期限を過ぎた肉で、運搬途中の冷凍状態も劣悪なために醜く変色してしまっているので、そのまま商品として店頭に並ぶことなない。こうした肉は、主に屋台の店主に売られていくという。調理の過程で味も見た目もカモフラージュしていくということだ。中にはオキシドールやホルマリンなどの化合物に浸して“新鮮さ”を捏造(ねつぞう)しているケースもある。

味や見た目以上に、その安全性が問題だ。輸出国で適切な検疫が行われているかどうかは不明で、どんな細菌やウィルスが潜んでいるかも分からない。前述のように、化学薬品に汚染されているケースもある。また、長年の保存過程で少しでも解凍したり、保存庫内の温度が0度を保てなかったりした場合、そこで有害な細菌が繁殖することになり、腐敗も進む。

実は、中国では「生産者を守るため」との名目で食肉の輸入自体を禁じている。しかし、国内では需要を賄いきれず、さらに年当たり230万トンの牛肉・羊肉が必要な状況だ。密輸肉はそれを補う上に、国産肉の半値で闇市場に出るため、買い手がいなくなることは難しいだろう。(翻訳・編集/愛玉)

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