中国人民銀行が「ダブル引き下げ」、実体経済の振興図る―中国

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27日、ターゲットを絞った預金準備率の引き下げと預金・貸出の基準金利の引き下げを28日から同時に行うと中国人民銀行が明らかにした。写真は中国人民銀行。

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2015年6月29日、人民網によると、ターゲットを絞った預金準備率の引き下げと預金・貸出の基準金利の引き下げを28日から同時に行うと中国人民銀行(中央銀行)が27日に明らかにした。

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調整後、期間1年の預金・貸出基準金利は0.25ポイント引き下げられて2〜4.85%となり、人民銀が2014年11月に金利と準備率の「一斉引き下げ」を行うようになって以来、4回目の金利引き下げとなり、3回目の準備率引き下げとなる。前回のダブル引き下げは08年12月12日だった。

専門家は、「金利と準備率の一斉引き下げは過去にそれほどしばしば行われたわけではない。今回は2つの大きな特徴があり、1つは準備率の引き下げはターゲットを絞って行われること、もう1つは金利の引き下げは広く行われることだ。この2つの特徴は実体経済の振興というはっきりとしたシグナルを示している」と分析する。

▼空前の取り組みぶり、政策の方向性は明らか

中国農業銀行の向松祚(シアン・ソンズオ)チーフエコノミストは、「この政策にはかつてないほど力が入っており、商業銀行に貸し出し構造の調整を促そうとする人民銀の政策的な意図と決意が反映されている。これと同時に、農業の成長の安定、農村の発展への支援、特に出稼ぎ労働者の帰郷・起業への支援にもプラスになる」と話す。

▼ルートをスムースに、実体経済を振興

中国国際経済交流センター研究部の徐洪才(シュー・ホンツァイ)部長は、「金利引き下げと準備率引き下げは予想されたことだ。これまでは金融政策がずっと強調してきたのは安定型の政策だったが、実際の運営状況をみると中間型でやや引き締めに傾き、特に企業の資金調達に実際にかかる金利は高く、このため今回の調整では全体としてやや高めの金利、やや高めの企業の資金調達コストという局面を転換させることを願い、経済成長にとってより有利な通貨・金融環境を生み出そうとしている」と話す。

向氏も「今回の政策の登場は期待通りだ。現在、中国経済の各種指標(国内総生産GDP>、工業生産額、企業の利益、財政収入、消費者物価指数<CPI>、生産者物価指数<PPI>、購買担当者景気指数<PMI>、輸出、消費、投資などを含む)は引き続き大きな下方圧力に直面し、企業の資金調達コストも引き続き高止まりし、最近の金融市場は金利の変動幅が大きくて上昇傾向にあるため、人民銀が措置を取って市場金利の急上昇傾向を抑制し、企業の資金調達コストをさらに引き下げ、貸出資金が実体経済に流れ込むルートをスムースにする必要があった」と分析した。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)



   

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