中国人はもはや金を持っているだけのバカではない、高級ブランドの価格設定に課題―米メディア

Record China    2015年6月23日(火) 11時10分

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19日、中国国営メディア・新華社通信は12日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが掲載した「中国人はもはや金を持っているだけのバカではない」とのコラムを紹介した。写真は江蘇省南京市のルイ・ヴィトン店舗。

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2015年6月19日、中国国営メディア・新華社通信は12日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが掲載した「中国人はもはや金を持っているだけのバカではない」とのコラムを紹介した。

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世界の名だたる高級ファッションブランドのいくつかは、商品の価格設定に関して時代遅れの考え方をしている。こうした高級品のニーズが高い香港・中国地区において、いまだに欧州価格の25〜40%増しを設定しているが、昨今のレートの変動もあり、現在では両者の価格差に60%以上の開きが出ている。

米コンサル大手ベイン・アンド・カンパニーによると、ぜいたく品の消費市場において、中国が世界の3分の1のシェアを占めていることは事実だ。しかし、中国市場での販売量はすでに下降線をたどりはじめている。14年の中国市場での高級品販売総額は250億ドル(3兆円超)で、前年より11%減という結果だった。一方で、中国人がぜいたく品購入を止めたわけではない。彼らは、国外でこれらを求めているのだ。

金融機関国際大手モルガン・スタンレーの統計によると、中国の消費者による高級品の購入額は、その50%以上が海外店舗での購入だ。海外旅行先で購入するケースと、あらかじめ転売目的で仕入れられたものが国内に持ち込まれているケースがある。海外旅行の機会が爆発的に増え、インターネット環境も整備が進んできた近年の中国である。消費者やは容易に情報収集ができる時代だ。「より安い」ショッピングの方法を見つけるのは難しくはない。

中国内での販売数が落ち込む中、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループは中国の各地方都市進出を縮小する方針を打ち立てている。シャネルでは中国市場の販売額を引き下げ、逆に欧州市場での販売価格を引き上げる。高級ブランドとしてこうした「値下げ」は、異例の事態だ。また、他の複数のブランドでは、中国市場へもよりカジュアルラインに近い商品を出すことで、値下げをすることなく「お得感」を出す戦略を立てる。中国市場限定の「ご当地商品」を出すことも有効だろう。こうしたプロモーションは顧客の幅を広げることにもつながる。いずれにせよ、こうした大手の高級ブランドは、段階的に世界市場で統一価格を採用する方向に行かざるを得ないのは確実だ。(翻訳・編集/愛玉)

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