中国外交部報道官になるための条件は?―中国紙

Record China    2015年6月19日(金) 15時44分

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16日、中国外交部(外務省)報道局の斉懐遠・局長(当時)が、1983年3月1日に記者会見の席上で、「外交部は本日より報道官制度を設ける」と発表した。

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2015年6月16日、中国外交部(外務省)報道局の斉懐遠・局長(当時)が、1983年3月1日に記者会見の席上で、「外交部は本日より報道官制度を設ける」と発表した。中国では、報道官制度を設け、定例記者会見を開催するようになった最初の部・委員会(省庁)となった。これまでに29人が同職を務めている。国家外交の「代弁者」になるには、どのような条件を満たせばよいのだろうか?新京報が伝えた。

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▼報道官が備えるべき素質とは

外交部広報文化外交諮問委員会の陳明明(チェン・ミンミン)委員によると、外交部は、外交官の中から最も優秀な人物を報道官に抜擢するという。報道官は、総合的に傑出した素養が求められる。まず、中国の外国政策を深く理解していること。次に、かなり豊かな外交実務の実績と経験を持ち、さらに頭の回転が速く、柔軟で、話し方が分かりやすくハキハキしていなければならない。

報道官はひとつのチームを構成している。定例記者会見に向けた準備はするが、記者会見の現場で、想定外の状況が起こる、あるいは、かなり答えに窮する質問が出てくる場合も多々ある。このような時に、報道官は、素早く自分の知識を総動員して、適切な受け答えを行わなければならない。そのために、表現力と応急対応能力は、報道官にとって非常に重要になってくる。

▼報道官になるには試験を受ける必要があるのか

報道官の多くが、豊富な海外駐在経験がある。うち18人は、駐在大使を務めた。しかし、陳氏は、「大使の経歴は、報道官になるための絶対必要条件をいう訳ではない。駐在大使を務めたことがないケースもあり、報道官のポストを務めた後に駐在大使に任命されるケースもある」と話した。

報道官のうち、男性が多数を占めているが、これまでに、5人の女性が就任した。報道官を担当する期間は人によってさまざまで、短ければ1年、長い場合は、現在の劉建超(リウ・ジエンチャオ)外交部部長補佐のように、報道官を7年間務めた例もある。現在の礼賓局の秦剛(チン・ガン)局長は、2期の任期で報道官を務めた。

同一任期において、報道官チームは、報道局の局長1人と副局長2人で構成される。陳氏によると、より優秀な人材を抜擢するため、外交部は数年前から、報道官のポストを希望する者に対して選抜テスト制度を導入しているという。報道官のポストに空きが出た場合、通知を発表し、公開選考という形をとる。華春瑩(ホア・チュンイン)氏は、この制度で報道官の職に就いた。彼女はそれまで、欧洲局参事官を担当していたが、選抜テストに合格し、報道局副局長となった。

▼報道官の務めを終えると何をするのか?

陳氏は、「報道官を担当すると、本人の思考能力、突発的事態への対応処理能力が鍛えられ大きく向上するため、その後の外交活動の強い武器となる」と指摘。公開資料を詳しく調べたところ、報道官の多くが、報道官を退いたのち、外交部など各機関の上級職、さらには党・国家の指導者に出世している。たとえば、章啓月(ジャン・チーユエ)氏は、報道官を務めた後、駐ベルギー・駐インドネシア大使を歴任後、現在は、駐ニューヨーク総領事のポストに就いている。銭其●(チエン・チーチェン、●=王に深のつくり)氏は報道官の後、外交部部長(外相)、中央政治局委員、国務院副総理を歴任、李肇星(リー・ジャオシン)氏は外交部部長を務めた。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)

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