失脚後は「一夜にして白髪」?元最高指導部メンバーにみる中国政治家のイメージ戦略―米華字メディア

Record China    2015年6月15日(月) 20時34分

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11日、中国の元最高指導部メンバー・周永康氏の収賄罪事件は、無期懲役の判決をもって幕を閉じた。関連の報道で多くの国民に衝撃を与えたのはおそらく、周氏の真っ白になった頭髪のことだろう。中国首脳陣はおしなべて、ふさふさと黒光りする髪が印象的ではないだろうか?

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2015年6月11日、中国の習近平(シー・ジンピン)現政権が大々的に展開する反汚職キャンペーンの一つのクライマックスとして注目された元最高指導部メンバー・周永康(ジョウ・ヨンカン)氏の収賄罪事件は、無期懲役の判決をもって幕を閉じた。

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周氏は前共産党政治局常務委員。かつては石油などエネルギー業界を長年にわたって掌握し、政財界に利権の一大ネットワークを築き上げた人物だ。天津市第1中級人民法院(地裁)は総額約1億3000万元(約26億円)とする巨額の収賄のほか、職権乱用、国家機密漏えいに関わったとして、周氏に無期懲役と政治的権利の終身剥奪、個人財産の没収という一審判決を下した。周氏は起訴内容を認め、上訴しない意向。

関連の報道で多くの国民に衝撃を与えたのはおそらく、周氏の真っ白になった頭髪のことだろう。中国指導部の面々を思い浮かべてみてほしい。彼ら首脳陣はおしなべて、ふさふさと黒光りする髪が印象的ではないだろうか。米華字ニュースサイト・多維新聞ではこれを「黒髪政治」と称し、黒髪と政治権力の関係性について指摘した。中国では多くの大物政治家が引退後、あるいは失脚後に「一夜にして白髪に」なっている。

中国では政治家の一挙手一投足が政治と関連づけられる。外見ももちろん、その中に含まれている。国を率いるリーダーが白髪では若さに欠け、心もとない印象を与えるため、いつしか中国の政治家たちはこぞって髪を真っ黒に染め上げるという暗黙の了解ができあがった。髪型、服装、何もかもが画一的で、一部の欧米メディアは「誰が誰だがわからない」と評するほどだ。一説には、政府の主要メンバーらを担当する専門の理髪師がいるとも言われている。

政治家の髪型、服装、しぐさ、はては靴の摩耗度までがイメージ戦略の一環として活用されている昨今。中国では黒髪は「健康、若さ、活力」を示すが、現在の習近平国家主席は、従来の“漆黒の黒髪を持つリーダー”とは一風異なった姿を見せることがある。その“白髪交じり”の姿には、国民に親近感を抱かせ、彼の人間らしい一面をアピールしたいとの意図が見え隠れする。年齢相応の白髪が、自然体の人物像や、これまでの人生で積み上げてきたキャリアを連想させ、人間としてより自信にあふれ、魅力的に見える。こうした概念が、徐々に中国の政治家たちの間にも浸透し始めているようだ。(翻訳・編集/愛玉)

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