「ドラえもん」から見る各国の特色外交=日本はアニメ、中国はパンダ―中国紙

Record China    2015年6月11日(木) 21時47分

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11日、日本の3DCGアニメ映画「STAND BY ME ドラえもん」が先月28日に中国で公開され4日間で興行収入2億3900万元(約47億9200万円)を超え、中国で公開されたアニメ映画史上、過去最高の記録を打ち立てた。

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2015年6月11日、日本の3DCGアニメ映画「STAND BY ME ドラえもん」が先月28日に中国で公開され4日間で興行収入2億3900万元(約47億9200万円)を超え、中国で公開されたアニメ映画史上、過去最高の記録を打ち立てた。1991年から中国中央テレビ(CCTV)で放映を開始されたアニメ「ドラえもん」は、中国の数世代にわたる視聴者の成長を見守り、多くの子供たちの記憶の中に深い印象を残してきた。可愛らしいキャラクターに感動的な物語で、世界中で大ヒットを記録した、「STAND BY ME ドラえもん」の快進撃は決して偶然の出来事ではなく、背後には日本政府のアニメ文化外交の戦略が大きな役割を果たしている。広州日報が伝えた。

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1979年、現行版アニメ「ドラえもん」の放送が日本で開始されると、瞬く間にドラえもんブームが巻き起こった。現在までに、「ドラえもん」は中国や米国を含む世界35カ国で放送されている。2002年、「ドラえもん」は米タイム誌の「アジアの10大ヒーロー」のうちの「1人」に選ばれ、米「タイム」誌のランキングに唯一ランクインした日本のキャラクターとなった。

日本はもともと「漫画・アニメ大国」と呼ばれ、世界最大のアニメ制作国かつ輸出国であり、漫画・アニメ産業は深く日本文化の中に浸透している。1996年、日本は明確に経済大国から文化輸出国へのモデルチェンジを目指し、漫画・アニメなどの文化産業を国家の重要な基幹産業に位置付けた。約20年の発展を経て、漫画・アニメはすでに日本の家電、自動車と並ぶ世界に影響を与える3大「メイド・イン・ジャパン」ブランドとなった。

これだけでなく、日本政府は文化輸出を外交レベルにまで高め、漫画・アニメ文化を日本の国際的な影響力を高める重要な手段とした。日本の広報文化外交(パブリックディプロマシー)の主要なメディアとしてソフト路線を走るアニメ外交の主要な目的は人の心をつかむことだ。実際、「ハローキティ」や「ドラえもん」「鉄腕アトム」「千と千尋の神隠し」といったアニメ・映画が世界各国の観衆を魅了すると同時に、日本の国家イメージを樹立するのにも大いに役立った。2008年、日本の外務省はドラえもんを史上初めて「アニメ文化大使」に任命し、2013年には、2020年夏季五輪招致のスペシャルアンバサダー(特別大使)にも任命した。

実際、日本だけでなく、国際社会で国家の良好なイメージを樹立するために、各国政府は積極的に特色ある外交手段を展開している。例えば、中国の「パンダ外交」や「卓球外交」、インドやパキスタンの「クリケット外交」、英国の「王室外交」、さらには最近では英ジョージ王子の「オムツ外交」、米大統領の「荘園外交」、韓国の「キムチ外交」、オーストラリアの「コアラ外交」などだ。

我々が知っている政府主導の伝統的な外交は相対的にシリアスかつ神秘的で敏感なものだ。しかし現在、行動の主体はより多元化され、手段もより柔軟性があり、フレキシブルな広報文化外交が本来の外交を補助する有効な手段となっている。広報文化外交は国家のソフトパワーを構築する重要な手段であり、可愛いパンダであろうと、激しいクリケットの試合だろうと、多くの国を一世風靡したドラえもんであろうと、世界中で「魅力攻勢」を展開している。「攻撃」の目標は、世界の人々の心を打つことであり、人々を感動させることで、世界の評価を手に入れることだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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