2015年6月9日、韓国・京郷新聞によると、韓国で感染が拡大している中東呼吸器症候群（MERS）の問題について、韓国企画財政部は「国内経済の不確実性が拡大した」と発表した。また、投資銀行大手のモルガン・スタンレーからは、MERS問題が1カ月以内に収束したとしても今年の韓国の成長率は0．15ポイント下落し、3カ月続いた場合には0．8ポイント落ち込むとの試算が出た。

【その他の写真】

韓国政府がMERSの影響による経済状況について公式な懸念を表明したのは初めて。企画財務部は「最近の経済動向」の中で、「（MERS拡大前は）内需には回復の傾向が見られていたが、MERSの影響で不確実性が拡大した」とし、「円安や世界経済の回復の遅れなど対外的な不確実性も依然存在する」と明らかにした。

これについて、韓国のネットユーザーからはさまざまなコメントが寄せられている。

「やつらは数字だけに命を懸けている。借金が増えても成長率だけ上がればいいと言うのは、70年代の開発途上国時代の知識レベルだ」

「先進国なら10日で収束できたものを韓国は何カ月かかるだろう？この状態だと3カ月以上はかかるだろうな」

「セウォル号のときは兪炳彦（ユ・ビョンオン。セウォル号保有会社の元オーナー）のせい、MERSではラクダのせい、経済の沈滞はMERSのせい…。では大統領、あなたは何？」

「韓国にはプレジデント・リスクがある」

「MERS＋国会議員＋政府＝後進国への道」

「少なくとも2、3カ月は外国人観光客が来ないだろうし、韓国人も外出を自粛する。結局、成長率はマイナスだろうな。大統領が推進する『創造経済』、大したものだ」

「MERS以前から経済は衰退傾向だった」

「国の防疫システムのいいかげんさは、恥ずかしいくらいだ」

「運良くMERSにかからなかったとしても、売り上げ不振で今月の家賃も払えない」（翻訳・編集/和氣）