2015年6月4日、人民網は、中東呼吸器症候群（MERS）が韓国の国家イメージや観光、貿易、株式市場、教育など各業界に深刻な影響を与えていると報じた。

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1．MERS感染者の1次感染を有効に食い止めることができなかったため、3次感染者を生むという深刻な事態になった。特に、MERSが疑われた患者が医療当局の阻止を振り切って香港から中国へ渡り、現地に混乱をもたらした。MERS感染者が強引に中国へ入国したことに対し、香港メディアが10万人を対象に行ったアンケート調査では、79％が韓国人に対する印象に影響を受けたと回答、83％が韓国政府の管理態勢に重大なミスがあったと指摘した。

2．韓国観光公社によると、6月2日の1日だけで、中国、台湾、香港からの観光客4400人、その他アジア地域からの観光客100人、計4500人が旅行をキャンセルした。同様の現象は他国へも広がり、韓国は1日で7000人の観光客を失った。普段は賑やかな景福宮や、ロッテワールドといった人気スポットを訪れる人が大きく減っている。

3．5月、韓国の輸出量は昨年同月比で10．9％の減少となり、MERSによって輸出座談会や展示会が相次いで延期となった。ある自動車メーカーの工場の従業員にも感染者が現れ、約20人が隔離されている。

4．MERSは株式市場にも打撃を与えている。韓国総合株価指数は5月29日の2114．80から1．86％減少の2063．16に下落、KOSDAQも711．39から2．02％減少の696．97に下落している。

5．現在のところ20歳以下の感染者は確認されていないが、教育関連部門は一部の学校の休校を要求し、すでに822校が休校に踏み切った。また、大学入試を控える受験生も自宅学習を余儀なくされており、授業再開がいつになるかはいまだ明らかになっていない。（翻訳・編集/岡本悠馬）