歴史教科書が大改訂、「日中戦争を知らない子どもたち」誕生への懸念―中国

Record China    2007年9月4日(火) 21時26分

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今回の改訂で、世界大戦や日中戦争、湾岸戦争など、20世紀に勃発した戦争についての記述は必修課程から省かれることになり、教育現場では生徒たちが偏った歴史認識を持つのではと危惧している。

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2007年9月4日、中国国内のメディアによると、新年度が始まった中国の高校では、歴史の教科書の内容が大きく変わり、教育現場では教師たちの間で困惑が広がっているという。

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報道によると、新しい高校の歴史教科書は、これまでの「年代別」から「テーマ別」へと表記の仕方が変わった。従来の教科書であれば、「唐代」「宋代」といったように時代別に中国の歴史を学んでいたが、今後は「政治史」「経済史」「文化史」などのテーマ別に学ぶことになる。さらに、これまで別の科目として学んでいた世界史も各テーマに含まれ、同じ教科書に記載されているという。

今年度から、高校1年は「政治史」、2年は「経済史」、3年は「文化史」が必修課程になるが、これらの教科書に2度の世界大戦を含む20世紀の戦争の記述は一切ない。戦争に関する事柄は、選択課程学習内容に「格下げ」になった。

今回の改訂に関し教育関係者の多くは、大学受験に必要ない選択課程の歴史内容をまったく学ばない生徒が出てくると指摘。世界大戦や日中戦争のほか、頻発する地域戦争などの重要な歴史部分を必修にしなければ、将来偏った歴史認識を持つ若者が増えると危惧する声があがっている。(翻訳・編集/本郷智子)

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