中国と韓国がFTAを締結、韓国人医師が中国で医療行為も―中国メディア

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1日、韓国の尹相直産業通商資源相と中国の高虎城商務相はソウルで会談し、両国の自由貿易協定に署名した。写真は中国商務部。

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2015年6月3日、新華社によると、韓国の尹相直(ユン・サンジク)産業通商資源相と中国の高虎城(ガオ・フーチョン)商務相は1日、ソウルで会談し、両国の自由貿易協定(FTA)に署名した。中国にとっては関連の国別貿易額が最大、関連の分野が最も広いFTAとなった。

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中韓FTAでは、品目数で中国91%、韓国92%、輸入額で中国85%、韓国91%について、関税を20年以内に撤廃すると規定されている。協定内容は貨物貿易、貿易サービス、投資、規則の計17領域にわたり、電子商取引(eコマース)、競争政策、政府調達、環境など「21世紀における経済貿易の課題」も含まれている。では、この協定が実施されれば、中国や韓国の国民にはどのようなメリットがあるのだろうか?

▼韓国の化粧品が安くなる

近年、韓国ドラマが中国で大ヒットしているのを背景に、韓国の化粧品が中国で売り上げを伸ばしている。中国商務部の統計によると、2014年、韓国の中国に対する、アロマオイルやクリーム、香料製品、化粧品・洗面用品などの輸出額が前年比89.3%増の5億9800万ドル(約750億円)に達した。15年に入ってもその勢いは増すばかりで、1-3月期だけで、前年同期比189.4%増の2億6400万ドル(約330億円)に達している。同数字は14年の年間総額の約44%に値する。

中韓FTAが発効すると、韓国の化粧品は今より安くなる見込みで、韓国製の化粧品は中国市場において、さらに競争力を高めることになりそうだ。中国の国民は、韓国の化粧品を買うために、代理購入業者に頼る必要もなくなりそうだ。

▼韓国人医師が中国で医療行為可能に

韓国保健福祉部の統計によると、09年、韓国で治療を受けた中国人患者の数は4725人。しかし、14年には7万9000人になり、5年で約17倍に急増した。韓国で治療を受ける外国籍の患者に占める、中国人患者の割合も、09年の7.8%から、14年には29.8%に急上昇した。

中韓FTAでは、韓国の医師免許を持っている医師は、中国で短期間医療行為をすることができるようになると規定されている。その期間は半年から段階的に1年にまで伸ばされる計画だ。今後、美容整形をしたいと思っている中国人は、韓国に行かなくても、自国で手術を受けることができる。

▼中国人の韓国の旅行社利用が可能に

近年、韓国を訪問する中国人、中国を訪問する韓国人が増加している。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が14年7月に韓国を訪問した際、両国は15年を「中国観光年」、16年を「韓国観光年」にすることで合意した。また、16年の観光交流の規模を年間1000万人にする目標を掲げた。最新の統計によると、その目標は14年に前倒しで達成した。

報道によると、中韓FTAには、今後、中国人が韓国や第三国に旅行に行く際、韓国の旅行社を利用できるようになる規定も盛り込まれている。

▼映画・ドラマの交流が一層盛んに

近年、「韓流」が中国で大ブームとなっている。美亜娯楽の卓伍・中国区総裁は、「中韓FTAが発効すると、韓国の映画や人材の中国進出が一層容易になる。韓国の映画・ドラマ業界のレベルが高いため、初期は、韓国の映画・ドラマの中国に対する影響力が、中国の映画・ドラマの韓国に対する影響力を上回るだろう。しかし、全体的には、中韓FTAが、中国の映画・ドラマ産業に大きなマイナスの影響を与えることはなく、逆に人材育成や作品のクリエイティブ、市場拡大などの発展の面で、中国の映画・ドラマ産業にとっては後押しを得ることになるだろう」と分析している。

その他、中韓FTAが発効すれば、韓国製のスマホやノートパソコン、小型家電なども、中国市場で売り上げを伸ばすと予想されている。一方、中国製の工芸品や衣類、食品などの労働集約型商品、中間型商品は、安価であることを武器に、韓国で売り上げを伸ばすと期待されている。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)



   

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