中国とタイ、「アジア版パナマ運河」建設へ=「完全に中国の世界になってきた」「韓国も中国にこびを売らないと」―韓国ネット

Record China    2015年5月21日(木) 9時15分

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19日、韓国・朝鮮日報によると、中国とタイが15日、広東省広州で太平洋とインド洋を結ぶ「クラ運河」の建設のための覚書に署名した。これに対し、韓国のネットユーザーから多くの意見が寄せられている。資料写真。

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2015年5月19日、韓国・朝鮮日報によると、中国とタイが15日、広東省広州で太平洋とインド洋を結ぶ「クラ運河」の建設のための覚書(MOU)に署名した。

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クラ運河プロジェクトは、タイ南部(マレーシア北部)のクラ谷を掘り起こし、太平洋とインド洋を結ぶ102キロの水路を建設するもの。この運河が完成すれば、中国は現在「アジアの玄関口」となっているマラッカ海峡を通過しなくても、中東の石油とアジアの工業製品を輸送することができる。マラッカ海峡を通るよりも、航路は1200キロ、航海期間は2〜5日短縮できる。10万トン級タンカーでは、1回に35万ドルの運賃を削減できる。一方で、中国がクラ運河建設によって、日米を同時にけん制しようとしているとする見方もある。

日本は、ベトナム、ラオス、タイ、ミャンマーを結ぶ「東西経済回廊」を介して東南アジア経済圏を掌握しようとしているが、中国は日本の核心的な貿易地となっているタイに大運河を建設し、アジアの物流掌握へ乗り出した。また、中国は日本の「東西経済回廊」に対抗して雲南、タイ、マレーシアを貫通する「南北経済回廊」の構築を推進しており、タイは、日本の「東西戦略」と中国の「南北戦略」が鋭く交差する戦略拠点。中国外交筋は、「中国は『アジア版パナマ運河』の開通により、日本の東西回廊ブロックを一気に飛び越えられる」と話している。

さらに、中国にとっては安全保障でもクラ運河が重要な意味を持つ。中国が輸入する石油の80%は、米軍が掌握しているマラッカ海峡を通過しなければならない。有事の際、中国のエネルギー輸送路が遮断されかねない。クラ運河が建設されれば、米軍の封鎖網を無力化することができる。一方で、マラッカ海峡の物流の中心地となっているシンガポールにとっては、打撃が避けられない状況だ。

この報道に、韓国のネットユーザーから多くの意見が寄せられている。

「シンガポールは今まで楽して稼いでいたのに中国のせいで大変だな」

「もしその運河が開通したら、韓国も多くの資金を節約できる」

「そういえば、李明博(イ・ミョンバク)政権の時に、韓国でも運河建設の計画があったな。実現できなかったけど。いずれにしても、韓国の運河よりは利用価値がありそうだ」

「韓国も積極的に中国にこびを売らないといけないな。中国を支援して、日本をけん制、米国依存も減らそう」

「中国にとっては有事の際のエネルギー輸送路の確保が一番。次に、日本のアジア戦略の中核を抑えられる」

「優れた戦略だ。米国は東南アジアの国々と協力して中国を締め付けてきたが、今回の運河開発で中国は米国のけん制から抜け出せる」

「最近の様子を見ると、完全に中国の世界になってきた。突然の経済危機でも起きて、情勢がひっくり返りでもしない限り、中国が台頭してきそうだ」(翻訳・編集/三田)

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