2015年5月6日、英BBC中国語サイトによると、香港で4月に発生した富豪の娘の誘拐事件で、容疑者6人のうち1人は逮捕されたが、残りの容疑者5人と巨額の身代金の行方はわかっていない。中国紙・参考消息が伝えた。

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4月25日未明、香港の有名ファッションブランド・bossiniの創設者・羅定邦（ルオ・ディンバン）氏の孫娘・羅君児さん（29）が自宅から誘拐された。その後、容疑者と思われる男から2800万香港ドル（約4億3000万円）の身代金を要求する電話があった。28日夜、羅さんの家族は容疑者の指示に従い、100万香港ドル（約1540万円）の入った袋28個を2つの大型スーツケースに入れて受け渡し場所に向かったが、容疑者は身代金を受け取ると警察の追跡を振り切り逃走。羅さんは警察によって監禁場所の洞穴から無事保護された。

羅さんの証言によると、容疑者は男6人。全員が広東語ではなく普通話（標準語）を話していたという。容疑者の1人で中国・貴州省出身の鄭興旺（ジェン・シンワン）は5日、香港の羅湖駅から中国本土に逃げ込もうとしていたところを逮捕された。その後、香港や中国本土メディアは「残りの容疑者5人は中国側の深セン市や東莞市で逮捕した」と報道しているが、香港警察はこれを否定している。容疑者グループが持ち去った身代金の行方もわかっておらず、香港警察と中国の公安当局は合同で残りの容疑者5人と身代金の行方を追っている。

中国のネットユーザーは逮捕された容疑者が「貧困省」と呼ばれている貴州省出身であることに注目。「貧しすぎて頭がおかしくなったのか？」「こんな大金、貴州では使いきれないだろ」「貴州人はクズばかり」といった地方攻撃のコメントが集中している。（翻訳・編集/本郷）