<日本人が知らない韓国>引っ越しの秘密、圧倒的な早さの裏に「日本ではお目にかかれない」モノの存在

Record China    2015年5月3日(日) 0時6分

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韓国での引っ越しはとにかくスピーディー。その理由は、日本ではお目にかかれない「秘密兵器」とパリパリ文化にあった。

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韓国に住んで15年以上にもなると、引っ越しも幾度となく経験したが、その手際の良さには毎回驚かされる。荷物の搬出・搬入とも、恐ろしく早いのだ。

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韓国では、アパート(日本で言うマンション)の人気が高く、新規施工住宅の9割以上を占めるそうだ。15階建ては当たり前で、最近では20階建て以上のアパートも一般的になってきた。ちなみに、日本では最上階が人気だが、韓国では冬の寒さが厳しいため、中層階が「ロイヤル層」と呼ばれ、人気になっている。

韓国の高層アパートの引っ越しには、日本ではまずお目にかかれない秘密兵器がある。それは「はしご車」だ。アパートの引っ越しでは、駐車する場所がない場合はエレベータを利用することもあるが、はしご車を使うのが一般的だ。アルミのはしごを伸ばして高層階の部屋の窓に固定したら、一気に荷物の上げ下ろしを行うため、非常にスピーディー。その様子は「壮観」ではあるが、日本人からすると落下しないかと怖くなる。

もう一つ、韓国の引っ越しが早い理由がある。韓国の家では普通、日本と同じように玄関で靴を脱ぐのだが、荷物の搬出・搬入の時は基本的に土足だ。最初は非常に驚いたが、郷に入ったので郷に従い、今ではすっかり慣れてしまった。引っ越し前にあらかじめ新居側の掃除をしておくが、引っ越し後にも掃除をしなければならない。しかし最近は、運び入れの際に、床にダンボールを敷いたり、靴を脱いでくれたりする業者も出てきている。

最後にお値段。これは非常に安い。以前、ソウル南方100キロほどの場所からソウルに引っ越す際、日系の運送業者と韓国の引っ越し業者から見積もりを取ったのだが、韓国の引っ越し業者は日本の業者の3分の1ほどだった。また、引っ越し日程も、韓国企業は当日中に終了すると言われたが、日系企業には「余裕を見て2日」となっていた。

韓国はパリパリ(韓国語で「早く早く」の意)文化と言われるが、引っ越しにもその姿勢が表れているようだ。

■筆者プロフィール:水田尊久

兵庫県出身。2000年に訪韓し、現地企業で勤務した後、2013年に独立。日韓企業協業支援、韓国進出支援、市場調査など、韓国を中心に活動している。

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