日本の軍事力増強でアジア太平洋は不安定に=ロシア専門家「中国、ロシアの台頭で日米の影響力が低下」―ロシアメディア

Record China    2015年4月6日(月) 9時45分

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3日、ロシアメディア・スプートニクは「日本は軍事力増強で中国に対抗、アジアは不安定に」と伝える記事を掲載した。資料写真。

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2015年4月3日、ロシアメディア・スプートニクは「日本は軍事力増強で中国に対抗、アジアは不安定に」と伝える記事を掲載した。

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モスクワ国際関係大学元学長で、軍事政治研究センターのアレクセイ・ポドベレズキン所長は、日本の軍事力増強はアジア太平洋地域の安定を損ねることになるとして、以下のように述べた。

「日本の軍事力増強は、2つの状況が原因となっている。まず、米国がアジア太平洋地域に同盟を構築し、軍事行動への積極的参加を求めていることだ。これは中国に対抗するためのもので、ベトナムやフィリピンが引き込まれようとしている。2つ目は、アジア太平洋地域へのロシアの影響力の拡大に関連している。かつて、同地域でのロシアの貿易額はわずか1%で、ロシアの影響力はほとんど存在しなかった。だが、ロシアは極東地域に注目し、東部発展のための資金を拠出している。実質的に、ロシアは押しも押されもせぬアジア太平洋地域のメンバーになりつつあり、その中には同地域における軍事的プレゼンスも含まれる。日米が自国の地位を強化しようとするのは当然のことで、両国はアジア太平洋地域に新たな力の中心が現れれば、影響力の配分が変わってしまうことを理解しているのだ。こうした諸々の事情によって日本は軍拡競争へと駆り立てられ、ローカルではない、世界的な軍事大国へと変化しつつある。

アジアで起こっている変化は、日米に不利にはたらき、中国とインドを利するものだ。政治と経済のパワーに劇的な変化が起こり、ゲームのルールまでもが変更されようとしている。もちろん、ゲームのルールについて共通認識を持つことはできる。米、日、中、インド、インドネシア、マレーシア、ベトナムが交渉によって安全保障システムを構築するのだ。だが、交渉のメカニズムは往々にして機能せず、米国は軍事力によって経済的、政治的影響力の低下を補おうとしており、それによって地域の情勢はさらに激しく変化していくことは間違いない。

ポドベレズキン氏は、日本が米国の同盟国、あるいは独立して自国の軍事力を強化した場合、アジア太平洋の安定と安全レベルを引き下げてしまう責任を負うことになると指摘している。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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