<日本人が見た中国>北京は平坦なのに、なぜ自転車ではなく自動車に乗る?

Record China    2015年4月5日(日) 15時19分

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3月30日、北京の道路は碁盤の目のようだ。しかも道幅は広い。曲がりくねって細い道路の入り組む東京から来た私は、北京の道路に異国を感じていたものだ。

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2015年3月30日、北京の道路は碁盤の目のようだ。しかも道幅は広い。曲がりくねって細い道路の入り組む東京から来た私は、北京の道路に異国を感じていたものだ。(文:津田量・北京第二外国語大学教員)

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初めて北京に来たのは80年代末だったと思うが、当時の印象は、朝の自転車の多いことである。20年余りの内に別の国のように発展して変貌してしまった。どれくらいかというと、道を歩いていたら、海外から留学帰りの北京人に「家に帰る道が分からなくなった」と、道を尋ねられたくらいである。

一番変わったのは、道を走る自転車の数が断然減ったことと、車の数が格段に多くなったことで、今ではいつでも何処でも車の渋滞が起こりうる。渋滞になれば、この米国の高速道路のように片道3〜4車線もある道路が巨大な駐車場に早変わりする。また、びっしりと立ち並ぶ巨大な集合住宅(マンション・アパート)は、デベロッパーがとにかく儲けを最優先するためであろうか、それとも規制が追いついていないのであろうか、既に一家に車は複数台の時代になろうとしているのに、駐車場が圧倒的に足りていない。住む人だけでも全然足りないのに、その人を訪れる親戚や友達などは、言うまでもない。その結果、文字通り道路がそのまま駐車場になっている。

東京と比べて北京は、太い道路があれど、ブロック(区画)の中に自由に入れる道路は少ないので通り抜けができない。おそらく、自由に車を入れたら、自分たちの区画が駐車場になってしまって困るからなのか、安全管理のためなのか、それとも別の理由によるのか、分からないが、自分のブロックの車でなければ通過すらさせない。これは、人の身体にたとえれば、太い動脈はあれど、身体の隅々にまで血液を送る毛細血管が無い様な状況で、道路脇にびっしりと停められた車はさしずめ血管に付着したコレステロールといったところであろうか。これでは身体(北京の町)はうまく動かなくなるだろう。

さて、私は日本にいた時も愛車の自転車で飛び回っていた。だが、東京では車道にも歩道にも自転車の走るべきところはなかった。法律上は車なので、車道を走らねばならないようだが、車道は危ないので、太い道路では極力歩道を走行していた。北京では、車道と歩道の間に自転車専用レーンがあることに感動した。これは、北京の道路の誇るべき長所である。北京は平坦で、坂が少ない。そのため、自転車での移動には好都合で、第五環状線の東の外の二外から、第四環状線の西北の北大まで自転車で2時間、急げば、1時間半で移動できる。混んでいれば、車でも1時間以上、バスなら2時間ほどはかかってしまうことを考えれば、自転車は非常に合理的な交通手段である。

しかし、現在は多くの場所で、自転車用のレーンまでもが駐車する車に占拠されて駐車場になってしまっている。したがって、自転車は車道を走らなければいけない状況が頻発する。これでは、危なくてしょうがない。おそらく、自転車に乗りたいものの、このような道路状況のために、自転車に乗らないで車に乗るようになっている人もいるのではないか。北京には、私のように自転車を足にしている一般市民もまだ多いのであるから、この状況は改善して欲しいものだ。話が飛躍するが、自転車通勤が増えれば、昨今中国で流行し始めている糖尿病などの生活習慣病対策にもなると思う。

また、近年皆が自転車に乗らなくなった理由は、おそらく、もう一つある。それは空気が汚いことだ。健康のために自転車に乗って、肺をやられたら元も子もない。大気汚染の理由の一つに車の排気ガスがある。特に、止まったり動いたりの渋滞下での低速運転時には燃費も悪いし、排気ガスも多い。車を減らし、空気をきれいにするためにも、自転車はもっと見直されて良いと思う。

最後に、メディアは北京の空気は汚いと騒ぐが、確かにきれいではない。でも、世界中発展段階では公害があった。90年代に大学進学のため東京に来て、首都高速4号新宿線に沿って自転車通学していた際には、こんなに汚い空気の中自転車に乗っていたのでは、健康どころか逆に肺癌になってしまうと思っていたことを今でも覚えている。それでも、知らず知らずの内に、今では東京の空気はきれいになっている。そして、何よりも、APECで証明されたように、中国政府は空気汚染の原因を把握している上に、人民の政府であるのだから、きっと本気になって、北京の空気をきれいにしてくれるだろうと、私は北京の空気汚染の問題に関して楽観している。

自転車レーンに駐車する車がなくなり、すがすがしい空気を胸いっぱいに吸い込みながら、爽やかに自転車で町を走り回ることが出きる日が来ることを夢見ながら、私は今日も自転車をこいでいる。(提供/人民網日本語版・編集/武藤)

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