中国格安航空会社の「新兵器」、価格は水2本分?―中国紙

Record China    2015年3月22日(日) 17時6分

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20日、中国聯合航空公司は今月29日から低コスト航空事業モデルを全面的に実施し、年内に価格8元の航空券を8万枚以上販売するとともに、航空券価格を全体として2〜3割引き下げる方針だ。写真は中国聯合航空。

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2015年3月20日、中国聯合航空公司は今月29日から低コスト航空事業モデルを全面的に実施し、ファーストクラスとビジネスクラスをやめ、年内に価格8元(約156円)の航空券を8万枚以上販売するとともに、航空券価格を全体として2〜3割引き下げる方針だ。北京日報が伝えた。

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この動きは春秋航空、九元航空に続くもので、中国国内の格安航空陣営が拡大したことになる。これまでステータスの象徴とされてきた空の旅が、一層身近なものになることが予想される。

▼ミネラルウォーター2本分で空の旅

ミネラルウォーター2本分の価格で、本当に空の旅ができるようになるのだろうか。航空会社の誇大宣伝ではないのか。

聯合航空は今月29日からファーストとビジネスを廃止し、すべての定期便で8元の「超格安航空券」を売り出す。年内にこの水2本分の航空券を8万枚販売する予定だ。

また毎年販売する600万〜700万枚の航空券のうち、15〜30%を188元(約3660円)〜、および388元(約7560円)〜の格安航空券にする計画だ。

航空輸送サービスを除く各種の付加サービスは航空券価格には含まれず、旅客自身に選択権を委ねることになる。春秋航空、西部航空、聯合航空などの格安航空会社ではこの方式が一般的だ。

聯合航空の新商品計画のうち、188元〜、および388元〜の格安航空券には無料の飲食物は含まれない。食べたり飲んだりしたければ追加料金を支払い、座席指定にも受託手荷物にも機内持ち込み手荷物にも料金がかかる。聯合航空はこのようにして航空券価格の「ダイエット」を行っているのだ。

低コスト運営のため、聯合航空は国内外の格安航空会社で一般的に行われているモデルを参考にし、思いがけない災害や航空管制などの第三者が原因で起きた不可抗力の遅延や欠航に対しては賠償金を支払わないとしている。だが航空便の配置調整、機体のメンテナンス、乗務員などの主観的な原因で起きた遅延・欠航に対しては、これまで通り相応の賠償金を支払う。

▼専門家の視点 格安航空会社は格安を続けることが難しい

中国民航大学航空運輸経済研究所の李暁津(リー・シャオジン)所長は、「格安航空会社はこれから大きな課題に直面することになる。それは運航路線が増え続け、擁する機体が増え続けることにより、格安であり続けることができなくなり、従来の航空会社との違いがはっきりしなくなることだ」と指摘する。

たとえば運航路線が増えると、格安航空会社はどの路線でも高い搭乗率を確保することはできなくなるが、ネットワーク化された運営を保証するため、搭乗率が低い路線もそのまま継続しなければならず、コスト増大につながる。

現在、世界には170社を超える格安航空会社があり、市場シェアは26%を超える。アジア・太平洋地域のシェアは約30%だ。中国国内の航空市場では7%にも満たないことから考えて、その発展には巨大な潜在力が秘められているといえる。

李所長は、「国内の格安航空市場の可能性はそれほどバラ色ではない。中でも大きな衝撃は高速鉄道の広がりだ。高速鉄道の沿線では、人々は高速鉄道を中距離や短距離の移動での重要な交通手段と考えており、格安航空会社に残された市場の空間は高速鉄道が開通していない地域に限られる。こうした場所は遠隔地であったり、一人あたり平均収入が低かったりすることが多く、空の旅を選択する人は限られる」と注意を促す。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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