中国人観光客はなぜこんなにも日本に惹かれるのか?―中国メディア

Record China    2015年3月10日(火) 14時24分

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9日、「尖閣国有化」問題が起こった2012年は、本来日中国交正常化40周年を記念されるはずだった。しかしさまざまな日中民間交流がすべて中止となってしまった。写真は京都。

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2015年3月9日、「尖閣国有化」問題が起こった2012年は、本来日中国交正常化40周年を記念されるはずだった。しかしさまざまな日中民間交流がすべて中止となってしまった。そんな中、最も打撃を受けたのは、観光業だった。同月の訪日中国人観光客の数は激減し、日本の中国向けの観光業界に壊滅的な打撃をもたらした。

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日中両国の国民は、日中関係の急激な冷え込みを痛切に実感した。2014年4月、両国の商工界は、「現在、日中関係は最も危険な状況にある」という声明を出した。

しかし、危険な時は関係の雪解けの始まりでもある。同年4月、日本を訪れる中国人の数が急速に増え始め、前年比の約2倍となった。

■中国人観光客はなぜこんなにも日本に惹かれるのか?

これは、買い物のほかに、文化的な要素が大きい。中国のネット上で語られる言葉に、「唐時代のものを見るなら日本へ、明時代のものを見るなら韓国へ」というものがある。このため、「小長安」(京都)を見るために日本を訪れる中国人観光客も多い。1カ月前、会議に出席するため京都を訪れた際、高台寺や嵐山で多くの中国人観光客に会った。中には比較的へんぴな岐阜県白川郷を指定し、日本の伝統的な建築文化を見学したいという人までいた。これらの木造建築物には、中国の古代木造建築をベースにしたものが数多くある。古代の日本人が現地の気候や習慣に合わせ、中国の技術を改良したことで、今我々が目にしている建築物の姿となった。これらの古い建築物や京都の古刹、奈良の古寺のすべてに、中国の文化的な要素が含まれている。残念ながら中国ではすでに流失してしまったため、日本に行かないと見ることができない。

5年前、日本を訪れる中国人観光客の目的は買い物だった。そのため、ガイドに文化財・古建築の見学や、日本文化の体験時間をできるだけ短縮して、買い物の時間を増やすように要求した。この要求が通らない場合、ガイドとの間にトラブルが起こったりもした。それが、現在では逆となり、多くの観光客は買い物のスケジュールに対して不満を持ち、短い間になるべく多くの日本の文化を見たいと要求している。これは、相手の文化を理解したいという気持ちの表れだ。

日本国内で実施した調査によると、訪日中国人観光客の99%が日本に満足したと回答している。さらに、98%の人がまた来たいと答えている。中国旅行研究所の2013年の調査の中で、日本は中国観光客の人気の海外旅行先の8位にランクインしている。日本を訪れる前、日本は1番人気の旅行先ではないが、旅行後の日本に対する評価は最高となっている。

日本政府は、2013年10月に中国人向け個人観光ビザの発給要件を緩和した。特に、文化・メディア産業で働く人に対しては3年間の観光マルチビザ発給要件が緩和された。多くのメディア・文化人が日本を訪れることで、日本の宣伝や日本への理解が促進されることを目的としている。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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