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8日、ヨウスコウカワイルカの絶滅宣言に、中国科学院水生生物研究所の王丁博士が異論を唱えた。写真は22年間水族館で飼育された後、2002年に死んだ最後の1頭。
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2007年8月8日、長江に生息する希少な淡水イルカ、ヨウスコウカワイルカが絶滅したとの調査報告がイギリスの科学雑誌に掲載された。これに対し中国科学院水生生物研究所の王丁博士が「絶滅は断言できない」と待ったをかけた。
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同博士は「確かに絶滅の危機に瀕しており、個体数の激減により群れによる繁殖能力を失った状態である、といえる。ただ、国際自然保護連合の絶滅の定義は、50年間自然界で一度も発見されなければ絶滅と判定する、と明記されている。97年に13頭が確認され、そのわずか9年後の2006年に行われた大規模調査の結果だけで絶滅と判定することはできない」と強調した。
これに対し、今回の調査結果を発表したロンドン動物学協会のサミュエル・タービー氏は「最先端の技術を駆使して6週間調査したが発見できなかったため、おそらく絶滅してしまっただろうと報告した。絶滅に瀕している動物にとって50年の観察期間はあまりに長すぎる」と述べた。(翻訳・編集/WF)
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