一人っ子政策の弊害か、子どもの猛抗議で2人目の出産をあきらめる夫婦が増加―中国

Record China    2015年3月5日(木) 19時19分

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2日、江蘇省徐州市の13歳の少女がリストカットなどで母親の肖さんを脅し、13週目のお腹の赤ちゃんを中絶させたというニュースが話題になった。資料写真。

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2015年3月2日、江蘇省徐州市の13歳の少女がリストカットなどで母親の肖さんを脅し、13週目のお腹の赤ちゃんを中絶させたというニュースが話題になった。これは1月19日のことだったが、同月29日には、河南省のあるネットユーザーが、「一番好きなのは永遠にあなた」という「保証書」を8歳の子供に書き、同意を得てから2人目の子供を産むというニュースがネット上で話題になった。山西日報が伝えた。

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2013年に、中国政府が「単独二孩(夫婦のどちらかが一人っ子である場合、子供を2人産むことが認められる)」という政策を発表し、実施が進むにつれ、2人目の子供を希望する夫婦が増加しているが、それを受け入れられない現在の一人っ子も多いようだ。これは、多くの人の教育が間違っていたということだろうか?「単独二孩」を継続するのは難しいのだろうか?自身も一人っ子である親達は、どのように現在一人っ子の我が子と効果的な意思の疎通を図れば良いのだろう?

▼小学生7割が弟や妹を拒絶

「単独二孩」政策が実施され、半分は冗談、半分は真剣に、「お父さんとお母さんが弟か妹を作ってあげるからね」と子供に言う若い夫婦やその周囲の人達が増加している。しかし、それに反対する我が子を見て、驚く夫婦も多い。これらを背景に、上記2件のような目を丸めるニュースが起きるようになっている。

ある小学生720人を対象にした、「2人目の子供」に関する調査では、22%に当たる158人が「2人目ができてから、両親が前ほど自分によくしてくれなくなった」と感じていた。現代の子供は、弟や妹ができることを特に嫌がっているようだ。

▼親の愛情が減ることはないことを言動で示す

北京師範大学で幼児教育学を学んだ胡彩雲(ホー・ツァイユィン)博士は、「幼児期や小児期の子供達は、特に安心感を強く求める。安心感は親から与えられるもの。その安心感が奪われると感じると、子供は自分を守ろうとする意識が働き、弟や妹ができることに強く反対する」と分析している。

山西大学で教育学を教える劉麗(リウ・リー)さんは、「自分のものが奪われる事を、子供が心配するのは、よくある競争行為。子供の本性は悪くなく、このような現象は深刻な問題ではない。この問題をどのように解決するかは、親がどのように教育するか、意思の疎通を図るかにかかっている。このような角度から考えると、弟や妹ができることを、子供が強く反対するという現象は、両親の教育が間違っていたということをある程度示している。両親は、子供に適度な関心を示し、安心感を与えてきたかを考えるべき。言葉で、弟や妹ができることは『脅威』と子供に感じさせないようにするべき」と指摘している。

子供に意見を求めるというのは大切なことで、多くの親がそのようにしているのは褒められるべきことだ。しかし、子供に意見を求めるということは全てのことを子供に合わせてするということではない。子供が何を必要としているかを知って初めて、それに応じた対応をすることができる。胡博士は、「子供が何を必要としているかを理解しなければならない。弟や妹ができることを嫌がるというのは、自分への愛情が減ることを心配していることにほかならない。つまり、普段の生活の中で、親達は上の子供をないがしろにし、冷遇されていると感じさせないよう注意すべき」とアドバイスしている。つまり、弟や妹ができても、両親が自分に示す愛情は変わらないと子供がはっきり分かるように、親はしなければならない。また、よく友達を家に招いて遊び、子供が友達を招くことの楽しさを感じ、他の人に何かを与えることを学ぶようにしなければならない。そのようすると、子供は友達と一緒に遊ぶことを好むようになり、どのように他の子供と付き合えばよいかも分かるようになる。

その他、胡博士によると、1人目と2人目の子供の年齢差も重要な要素となり、1人目の子供が2人目を受け入れやすい年齢がある。例えば、子供は4-7歳になると、学習意欲が強くなり、創造性が出て来る。この時に、2人目の子供を作るのが最も適している。一方、2-3歳の子供は独占欲が強く、この時期に2人目の子供を作ると、拒絶する心理が強く働くという。また、10歳以上など、年齢が離れすぎている場合も、慎重に事を進めたほうがいい。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)

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