香港、台湾、シンガポールで「中国化」排除の動きが活発に=その原因は?―華字メディア

Record China    2015年2月24日(火) 22時35分

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22日、米国営ラジオ局ボイス・オブ・アメリカの中国語版ウェブサイトは、中国系住民の3大居住地区である香港、台湾、シンガポールで、「中国化」排除の動きが高まっていると報じた。写真はシンガポール。

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2015年2月22日、米国営ラジオ局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の中国語版ウェブサイトは、中国系住民の3大居住地域である香港、台湾、シンガポールで、自身を「中国人」であると認識する人の割合が過去最低レベルを記録し、「中国との境界線」をはっきり意識する人が増加していると報じた。

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香港で14年に行われたアイデンティティー調査によると、香港人が「中国人」に対して感じる帰属感が過去最低を記録した。特に、80年代生まれの香港青年の帰属感はわずか2.4%しかなかった。その原因について、香港城市大学の鄭宇碩(ジョン・ユーシュオ)教授は、中国政府に対する不信感を挙げる。

鄭教授によると、香港人は中国本土に本来の意味の民主や自由、人権がないことを認識しているため、中国と融合することに対して大きな不安を感じている。さらに、中国政府が香港の政治に干渉し、“ニセの普通選挙”を実施しようと画策したことに対して、学生などを中心に長期にわたるデモが実施されるなど、中国政府のやり方に大きな反感を抱いていると指摘する。

また、台湾で行われた調査では、自身を「台湾人である」と認める人の割合は60.6%、「台湾人であり中国人でもある」が32.5%で、「中国人である」はわずかに3.5%に過ぎず、台湾でも過去に比べて「中国との境界線」がより鮮明になってきている。

一方、中国政府のプロパガンダなどによって、大多数の中国人が「同族の兄弟」と見ているシンガポールには、07年6月現在で総人口の約4分の3に相当する353万5000人もの中国系住民が居住している。また、中国語はシンガポールの第2言語になっており、中国人がシンガポールを「兄弟」と見なしていることは、ある意味で道理にかなっているとも言える。

しかし、そのシンガポールでも「中国離れ」の動きが見られる。13年、シンガポール政府は、30年までに人口を現在の530万人から650万〜690万人まで増加させるとの内容を含んだ白書を発表した。この時以降、シンガポールでは中国人の移民に反対する声が目立つようになってきた。

これらの地域での「中国化を消し去る動き」は、明確な政治的メッセージを伝えている。つまり、中国の紅色文化の拡張に対する強烈な恐怖感や反発によって、この3つの地域が拒否を示し、自己防衛策を採用したことを表している。こうした政治上の価値感に対するギャップは、簡単に消し去ることができるものではないだろう。(翻訳・編集/秋田)

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