日本の技能実習制度が不人気に、「帰国後にみんなに言いたい、日本には行くなと」―中国メディア

Record China    2015年1月18日(日) 2時33分

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16日、少子高齢化が進み続ける日本では、各業界内で深刻な労働力不足の問題が浮き彫りになりつつある。安倍政権は労働力不足の問題を解決するため、経済成長戦略の中で外国人研修・技能実習制度の受け入れ拡充を提唱している。資料写真。

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2015年1月16日、少子高齢化が進み続ける日本では、各業界内で深刻な労働力不足の問題が浮き彫りになりつつある。安倍政権は労働力不足の問題を解決するため、経済成長戦略の中で外国人研修・技能実習制度の受け入れ拡充を提唱している。また、日本政府は現在約15万人の外国人研修生の受け入れ規模を今後さらに拡大していくことを提案している。日本の華字紙・中文導報が伝えた。

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しかし、外国人研修・技能実習制度は、本来労働者の権益が保障されにくいという欠陥がある。加えて、日本経済が停滞していることで、労働者の収入もなかなか上がらない一方、中国の賃金は急速に上昇していることから、中国人労働者にとって日本はすでに人気の国ではなくなっている。

社会各界で長年注目されている外国人研修・技能実習制度の問題はいまだに効果的な対策が行われておらず、給料の遅配・滞納や長時間労働の問題など数多くの問題が山積みとなっている。

2014年11月上旬、技能実習生の中国人女性が岐阜県の最低賃金を知ったことから、会社に対して定められた規定の賃金を支払うよう要求したところ、突然解雇となり、強制的に空港に連れて行かれ、帰国させられた。

この中国人女性は実習生として岐阜県内の縫製工場で働いていた。日本に来る前は上海の縫製工場で仕事をしていたが、2012年に家を出て、訪日した。これ以前、上海で働いていた時の、最高賃金は1カ月で5000元(約9万5000円)以上に達していたが、日本での賃金はもっと高いと聞いて、日本に来ることを決めたという。

同女性は、「女性服を作っていた岐阜県の工場は、ほかに7人の中国人実習生が働いていた。毎日15時間労働で、日曜日も夕方まで仕事をさせられた。毎月の残業時間は200時間以上で、休日は正月の数日のみ。月給は約12万円だった」と語る。しかし、岐阜県の最低賃金は時給738円となっている。会社は中国人女性実習生に月給として5万円、残業代として時給300〜400円を支払っていた。

中国人女性実習生は怒りを抑えきれないように、「中国で働いていた時には休日もあった。今では家族関係がますます疎遠になっている」として、「帰国後は絶対にみんなに言いたい。『日本には行くな』と」と述べた。

現在、日本には約15万5000人の外国人実習生が働いている。その範囲は広く、農業、漁業、紡績業など68種の職業に及んでいる。そのうち7割が中国人だ。厚生労働省の調査によると、2013年の実習生の受け入れ企業や工場のうち、約8割の1844社が残業代の不払いや超過労働などの法令違反を犯していた。

低賃金や過重労働のため、日本全国で発生した外国人研修生の失踪件数も急増傾向にある。実習生の受け入れ企業の指導を担当する公益財団法人国際研修協力機構(JITCO)によると、2013年に報告を受けた外国人実習生失踪者数は2822人に上り、2012年より1290人も増加した。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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