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12日、旧暦の年末が近づき、長安フォード汽車が初めて乗用車市場向けに打ち出した戦略的車種の新型「エスコート」がこのほど全国で発売された。この車はフォードの2015年ミドルクラスカー市場戦略における先兵といえる。写真は南京市。
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2015年1月12日、旧暦の年末が近づき、長安フォード汽車が初めて乗用車市場向けに打ち出した戦略的車種の新型「エスコート」がこのほど全国で発売された。この車はフォードの2015年ミドルクラスカー市場戦略における先兵といえる。日系車はミドル〜ハイクラスの自動車市場で敗北を喫したのに続き、ロー〜ミドルクラス自動車市場でも米系車の全面的な攻勢を受けることになる。証券時報が伝えた。
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▽エスコートに花を持たせるフォーカス
エスコートが発売されると、9万6800〜11万9800元(約184万〜228万円)という価格帯がハッチバック車「フォーカス」の9万9800〜12万3800元(約190万円〜236万円)とかぶることになった。この2つの車種は特徴が似通っており、長安フォードはフォーカスハッチバック車の生産停止を決めた。
実際のところ、フォーカスは弟分のエスコートの顔を立ててやったようなものだ。フォーカスハッチバック車は2005年に生産ラインが稼働して以来、消費者に歓迎され、ファミリーカー市場の人気車種として知られていた。そして今、エスコートはフォーカスの人気にあやかって、ロー〜ミドルクラス自動車市場で注目を集めている。
長安フォードの販売業務を手がける長安福特銷售公司の陳旭(チェン・シュー)副総経理(副社長)は、「このたびのエスコートの発売により、中国のミドルクラスカー市場をよりよく満足させることができる。フォードには3車種のラインナップがあり、中国で最も大きいミドルクラスカー市場において消費者のさまざまなニーズに答えることができる」と話す。
▽ミドルクラスカー市場の戦い 米系が日系に勝利する
「ミドルクラスカーで勝てば天下を取れる」というのが、自動車産業の鉄則だ。またこの言葉は、現在の中国ミドルクラス乗用車市場における戦いの激しさを物語るものでもある。日系車の市場での浮き沈みの不安定さに比べ、米系車は安定しつつ進歩を遂げており、日系車に取って代わろうと意欲満々だ。
エスコートの発売は、日系自動車が尖閣問題の発生後に勢いを取り戻せないでいるうちに、米系ブランドがミドルクラスカー市場に切り込むべく振り下ろした「一太刀」だとみなされている。トヨタのカローラやホンダのクライダーの市場シェアを奪うのが狙いだ。
2014年11月の販売台数を例に取ると、日産、ホンダ、マツダの日系3社はいずれも前年同月に比べて減少し、特に日産とホンダは減少幅が2けたに達し、5カ月連続の減少となった。また11月には日系車のミドル〜ハイクラスカー市場でのシェアだけでも同38.7%も低下し、今ではトヨタが新たにうち出したロー〜ミドルクラスのカローラに頼って、ホンダはクライダーに頼ってなんとか増加傾向を維持している。
経営コンサルティングのストラテジーアンドのグローバルパートナー彭波(ポン・ボー)さんは、「今年は米系車の新製品が自動車市場に続々と投入される年になる。2015年に米系車はミドルクラスカー市場で継続的に大きく羽ばたくとみられ、現在の米系自動車メーカーとディーラーとの関係は健全で安定した状態にあり、こうしたことが米系車の今後の販売台数の伸びにとって着実な土台になる。これに比べて日系車が今年直面する課題は大きく、今では日系メーカーの保守的な態度のマイナス点が徐々に顕在化し、自動車の外観でも内装でも、その魅力がどんどんあせている。今年の日系車と米系車との競争では、米系車がしばらく上位に立つことが予想される」と話す。
ターボエンジンとデュアルクラッチトランスミッションが主流の現在、米系車もターボエンジンへの移行を進めており、韓国系のミドルクラスカーもターボエンジン搭載の車種をうち出すと発表した。こうした状況のなか、日系ミドルクラスカーはコストがより低く性能がより安定した自然吸気(NA)エンジンを堅守しようとしており、日系ミドルクラスカーがフロント部分の競争でもつ技術的な強みはもはや意味を失っているといえる。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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