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中国の研究チームは月探査機「嫦娥6号」が持ち帰った月面土壌サンプルに対して高精度年代測定研究を実施しました。
中国の研究チームはこのほど、中国の月探査機「嫦娥6号」が持ち帰った月面土壌サンプルに対して高精度年代測定研究を実施し、月のアポロ盆地が41億6000万年前に形成されたことを初めて測定し、月面で発生した「天体衝突」の開始時期を少なくとも1億年以上さかのぼらせました。この研究成果は8月20日、国際学術誌「ネイチャー・アストロノミー」に掲載されました。
今回の研究で、中国科学院の研究チームは3.5グラムの月の土壌の中から、3粒の特殊な岩片を発見しました。これらの岩片は、アポロ盆地が形成された際に生成された衝突溶融岩であり、衝突情報を記録する最も理想的な「岩石時計」になります。研究チームは岩片の年代を正確に測定し、岩片が記録した「41億6000万年」はアポロ盆地の形成年代であることを確認しました。
月面に広く分布する巨大衝突盆地の多くは、約38億年前に太陽系内の小天体が衝突した痕跡です。科学界では長年、この太陽系内の「天体衝突」が徐々に減衰したのか、それとも今から約40億年から38億年前の間に急激に強度が増加したのかについて議論が続いています。嫦娥6号のサンプル採取地点があるアポロ盆地は、月の南極エイトケン盆地内に位置し、ここは同区域で最大の二次衝突構造であり、その形成年代は月の後期衝突の開始時期を示している可能性があります。
以上のことから、中国の研究チームによる今回の研究は、月面「天体衝突」の開始時期を少なくとも1億年以上さかのぼらせることになります。また、分析を通じて、月面「天体衝突」の強度は急激に増加したのではなく、徐々に減衰する傾向にあったことも明らかになりました。(提供/CRI)
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