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天材科技発展の帯鋼製造部にA4用紙サイズのアルミホイルのような「手で破れる鉄鋼」が数枚置かれていた。
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新天鋼集団傘下の天材科技発展の帯鋼製造部を訪れると、A4用紙サイズのアルミホイルのような「手で破れる鉄鋼」が数枚置かれていた。人民網が伝えた。
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「さあ、手袋をはめて。端のところを触るときはよく注意してくださいね。ナイフみたいに鋭くて、指が切れるかもしれないから」。同部の陳俊哲(チェン・ジュンジャー)部長の注意を受け、筆者は手袋をはめて、注意深く飛行機を折り始めた。この「手で破れる鉄鋼」はA4用紙よりもかなり薄いものだが、折っていると鋼材の強度がはっきりと感じられ、力を入れて手や指で何度も伸ばしたり押さえたりしないと、なかなかきれいに折ることができなかった。
折り終わると、「手で破れる鉄鋼」の飛行機と普通の紙でできた飛行機の飛ばし比べをしてみた。すると意外なことに、紙よりも硬く、重さもある鉄鋼製の「飛行機」が、紙と同じように軽々と安定して飛んだだけでなく、紙よりも遠くまで飛んだのだ。
「手で破れる鉄鋼」は学術的には「ステンレス箔」と呼ばれ、素手で破れることからこの名前が付いた。今回飛行機を作った「手で破れる鉄鋼」は、製造品質が「マイクロメートルレベル」に達しており、厚さはわずか「30マイクロメートル」だという。
「マイクロメートルレベル」とはどれほどの精密さか。精度の評価において、品質コントロールに対しては、往々にして1000分の1ミリメートル(mm)、すなわち1マイクロメートル(㎛)の精度が要求される。「30㎛」は0.03ミリメートルに相当する。これは、一般的なA4用紙の約4分の1の厚さだ。
蝉の羽のように薄く、黄金よりも強靭な「手で破れる鉄鋼」は、鉄鋼産業の王冠に輝く宝石と称えられる。20万回折っても変形せず、電子製品、新エネルギー電池用ケース、医療機器などの分野で必須の材料だ。
実際のところ、0.03mmは天材科技公司が手掛ける最も薄い「手で破れる鉄鋼」ではなく、目下の最薄のものは0.02mmのレベルに達している。この0.01mmの飛躍はそれほど目を引かないかもしれないが、これを成し遂げるために、同公司は4年もの歳月を費やした。
陳氏の説明によると、「手で破れる鉄鋼」は製造過程で「四圧三焼鈍」、つまり圧延するたびに焼鈍を行う工程を経るという意味だ。
陳氏は、「設備をしっかり調整し、技術を開発できたとしても、その後にはテスト調整を繰り返す長い道のりが待っている。さまざまな要因によりしわができて、製品が不合格になることを回避しなければならない。スピードや温度の調整に少しでもミスがあると、鋼片に筋ができたりしわが寄ったりする可能性がある。そこで厚さを0.01mm薄くするために、4年という時間を要した。初期の市場ニーズに対応した0.3~0.4mmの厚さから、現在の主力製品の0.1mmに至り、さらに0.02mmまでの薄型化を達成した。『手で破れる鉄鋼』の毎回の『スリム化』の陰で、チームの心血が注がれてきた。現在はさらなる薄型の0.015mmに挑戦しているところだ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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