中国軍No.2が3月から動静不明、習近平主席の側近、「粛清説」流れる―韓国紙報道

Record China    2025年5月3日(土) 8時0分

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中国軍ナンバー2の何衛東・中央軍事委員会副主席が3月11日の全人代閉幕後、公の場から姿を消した。何氏は習近平国家主席の側近。韓国紙は「粛清説が流れている」と報じた。

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中国軍ナンバー2の何衛東・中央軍事委員会副主席(68)が3月11日の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)閉幕後、公の場から姿を消し、粛清説が流れている、と韓国紙が報じた。何氏は張又侠副主席とともに習近平国家主席を補佐する人民解放軍の最高幹部。習主席が異例の抜てきを行った側近だ。

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朝鮮日報によると、何氏の粛清説は3月中旬からSNSで流れていたが、真偽の確認は容易ではなかった。台湾海峡封鎖演習の指揮や病気療養などで公の場に出られないのではないかとする見方もあったものの、1カ月以上も動静が伝えられず、粛清説が強まっている。

何氏は3月14日に北京で開かれた反国家分裂法20周年座談会に姿を見せず、人民解放軍首脳が一斉に参加した4月2日の植樹イベントにも出席しなかった。4月8日に習主席が開いた中央周辺工作会議にも欠席。政治局員で欠席したのは何氏だけだった。

英フィナンシャル・タイムズは4月11日、消息筋の話として「何氏は数週間前に軍事委副主席を解任され、汚職の疑いで調査を受けている」と報道。米ワシントン・タイムズも3月25日、米国防総省高官の話として「何氏が粛清された」と伝えた。

何氏に関して中国政府の公式発表はないまま。欧米や台湾の専門家は何氏の身辺に何か起きたとみている。李尚福・前国防相も2023年8月から50日間、公の場に登場しなかった後、10月末に解任が明らかになった。

中国国防部の呉謙報道官が3月27日、何氏の粛清説に関する外国記者の質問に対し、「知っていることはない」と答えたのも奇妙だった。何氏は昨年11月、董軍国防相が汚職の疑いで調査を受けているというフィナンシャル・タイムズの報道があった際は、「完全なねつ造であり中傷だ」と非難していた。

呉報道官が強い口調で否定しなかったことから、粛清は事実である可能性が高いとみられている。李尚福氏が行方不明になった際も、中国外務部報道官は「知らない」と答えていた。

13年の習主席就任以来、粛清された軍最高幹部は40人を超えている。直近の2年を見ても、苗華・政治工作部主任、魏鳳和、李尚福の両国防相、李玉超ロケット軍司令員らが粛清された。

苗華・政治工作部主任

しかし、何氏は現役の軍部ナンバー2であり、共産党政治局員という点で地位が異なる。習主席は14年の反腐敗運動当時、江沢民元主席の人脈である徐才厚、郭伯雄の両元軍事委副主席を粛清したが、両氏とも現職ではなかった。

何氏粛清の理由として朝鮮日報は汚職問題や派閥づくりを挙げた。米国の外交安保シンクタンク、ジェームズタウン財団は「情実人事を行っていた事実が明らかになり、習主席の信任を失ったのだろう」との見方を示したという。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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