中国では数年前から「スロー旅行」を楽しむ高齢者層が旅行の主力となっており、高齢旅行者向けの「シルバー列車」が大きな注目を集めています。今年1月には、商務部、文化・観光部、国家鉄路集団など9組織が「シルバー観光列車の増便によるサービス消費の促進行動計画」を共同で発表しました。

中国中部の湖北省武漢市では、5月1～5日のメーデー連休の鉄道利用のピーク前に、「シルバー列車」が4日3泊の湖北西部の旅に向かいました。列車側の統計によれば、この「シルバー列車」に乗車した600人余りの乗客のうち、60歳以上の旅客が9割以上を占めており、最年長者は82歳とのことです。

国家鉄路集団武漢局の漢口駅の駅員・杜星さんによれば、駅側は高齢旅行者に対応するために専門のグリーン通路を設け、専門の案内サービスや待合サービスも提供しているということです。

武漢局は3月中旬以来、旅行専門列車15本を運行しており、うちシルバー列車が半数以上です。

シルバー列車の運行の常態化により、沿線都市の観光市場にも大きな活力が注ぎ込まれています。旅行会社はサービスシステムを改善し、景勝区外での観光バスと列車のスムーズな乗継ぎを整えています。また、景勝区内で、高齢者向けの合理的な観光コースが設けられており、高齢観光者向けのより細かくてより周到な案内サービスが提供されています。シルバー列車は沿線都市の文化観光市場をこれまで以上に活性化するだろうと見込まれています。（提供/CRI）