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拡大を続けるフェムテック市場。中国で台頭する「国潮」ブランドの波に挑む日本ブランドの再起戦略が試されている。写真は名古屋で実店舗「つきのいとぐち」を展開する富士凸版印刷のmoonique。
拡大を続けるフェムテック市場。28日に東京ビッグサイトで開幕する「ビューティーワールド ジャパン 東京2025」では、新設のフェムモアゾーンに注目が集まる。中国で台頭する「国潮」ブランドの波に挑む日本ブランドの再起戦略が試されている。
「国潮(グオチャオ)」とは、中国市場においてローカルブランド(中国国内ブランド)の人気が上昇している現象を指す。そのトレンドが顕著となる中で、品質と信頼で支持されてきた日本の化粧品も、今や「高いだけ」という印象に変わりつつある。資生堂は24年に中国市場で売り上げを前年比4.6%減少させており、中国市場の構造的な変化が浮き彫りとなった。
女性をターゲットとした市場の中で、昨今、急成長を遂げているのがフェムテック(Female technology)という分野だ。23年には市場規模が約4億4000万ドルに達し、33年には3倍以上の規模になると見込まれている。Z世代の健康意識の高まりと政府の医療支援政策がこの拡大を後押ししている。
この成長市場に応じて、日本でも主要プレーヤーの動きが加速している。4月に開催される「ビューティーワールド ジャパン 東京」では、女性の健康とウェルネスに特化した新設ゾーン「フェムモア」が登場。アジア市場を意識した製品・ブランドが多数登場する見込みだ。
富士凸版印刷が展開する「moonique(ムニーク)」はオーガニックシルクを基軸にしたスキンケアブランドだ。今回展示するフェムケア商品「moonique Flowers」も日本産繭、ブルガリア産ダマスクローズ、愛知県産春日井サボテンといった自然原料にこだわりながらも、現代的なデザインと語り口で差別化を図る。中国ブランドが得意とする中薬を軸としたアプローチとは一線を置いた文脈で、日本独自の「優しさ」と「美意識」を訴求する。
日本の各ブランドが今後、中国市場で再び存在感を示すためには、品質だけでなく「文化的共鳴」をいかに構築していくかが鍵となる。フェムテックは単なる製品の販売ではなく、ライフスタイルそのものを提案する領域だ。五行思想や養生といった中国文化へのリスペクトを示しながら、日本のオリジナリティーである自然観や美意識をストーリーとして融合させることが、新たな支持層を開拓する道となっていきそうだ。(提供/邦人NAVI微信公衆号<WeChat公式アカウント>)
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