中国のおばさんは最強、心をつかめば天下を取れる―中国メディア

Record China    2014年8月20日(水) 13時30分

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18日、「中国のおばさん」はいつも知らず知らずのうちに世の中の注目を集めている。資料写真。

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2014年8月18日、「中国のおばさん」はいつも知らず知らずのうちに世の中の注目を集めている。中国新聞社が伝えた。

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最近メディアがこんな話を伝えた。銀行の資産管理マネージャーをしている20歳過ぎの男性が、広場でダンスするおばさんたちと一緒になって踊る光景がことのほか目を引いた。男性がおばさんたちの仲間入りするのは、仕事の顧客開拓が狙いで、聞くところによると、かつて不動産を手がけていたおばさんと仲良くなるのに成功し、おばさんは男性の務める銀行に数千万元(数億円)を預金したという。広場で歌い踊るおばさんたちは周辺の住民にとっては長年にわたる頭痛の種で、両者の間にはこれまで数々のトラブルが発生してきた。だが銀行マンの男性は別の可能性を探り、おばさんたちに潜むビジネスチャンスを発掘し、仕事上で新たな境地を切り開いた。

ここ数年、中国のおばさんがメディアをにぎわし、その名がよく知られるようになった。中国のおばさんは全国をくまなく闊歩し、世界にも出かけていく。パリでも、ニューヨークでも、ミラノでも、ロンドンでも、はたまたモスクワでも、広場のあるところにおばさんの姿がある。おばさんたちは各地のぜいたく品の店をぶらつき、気前よく買い物して、世界の注目を浴びる。さきに中国のおばさんは市場で金を買いあさって有名になり、米国紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」はおばさんを指す「dama」という新語まで生み出した(「大媽」の中国語読みからきた語)。

こうした現象の背後には、中国にいる膨大な人数の「中国のおばさんたちのかたまり」があり、その規模は4億人とも言われている。中国経済の発展にともない、都市の家庭はここ数十年の間に大量の富を蓄積するようになり、中国の伝統的な家庭での役割分担もあって、おばさんたちはその富の支配権を握るようになった。中国のおばさんはもともと、世話好きで、なんでも自分でやりたがり、いつでもエネルギーに溢れ、元気いっぱいだ。体が丈夫で、経済力があり、暇もあり、情熱もあるおばさんたちは、めぐりめぐって「中国のおばさん経済」を構築することになった。

中国のおばさん経済が含む内容はさまざまで、いろいろな角度から解釈することができる。おばさんの多くはこつこつ貯めたり、めぐり合わせがよかったりして、かなりの資産をもっており、非常に裕福だ。前出の銀行マンと同様、さまざまな業界がおばさんに照準をしぼり、おばさんから富を引き出そうとしている。今や多くの企業がおばさんのビジネス的な潜在能力を引き出すのに躍起になっている。家事サービス、資産管理や保険、美容健康、旅行・観光などなど、実に多くのビジネスがある。記者の勤め先のビルには、中国のおばさんとその夫をターゲットにした旅行業務を提供する会社があり、おばさんは一定の費用(数万元であることが多い)を支払って、この会社から数年にわたって団体格安旅行のサービスを受けている。また毎日昼ご飯時になると、このビルのレストランの半分ほどはおばさんで埋まり、中には夫を連れて来るおばさんもいる。おばさんは食事をしながら、この会社の情熱溢れる若い営業担当者と楽しく会話して盛り上がるのだ。

おばさんは伝統的な意味での「金づる」や「スポンサー」といった印象を与えるだけではない。ほとばしる情熱を放出させてもいる。「山岳都市の重慶に行けば、美女がたくさんいる」というが、最近は奇妙な光景がみられるようになった。店がオープンするときにキャンペーン台に上がるのが、若くてきれいな女性でなく、広場で踊るおばさんたちであるケースが増えてきたのだ。おばさんたちはおそろいの衣装を着て、楽器をうち鳴らし、歌ったり踊ったり飛び跳ねたりする。作り笑いのキャンペーンガールたちと違い、おばさんたちの情熱は本物で、地に足がついているといえる。

中国はすでに高齢化社会に足を踏み入れている。おばさんには情熱もパワーも富も消費意欲もあり、無視できない経済的パワーとなっている。中国の多くの業界で「中国のおばさんの心をつかめば天下を取れる」などと言われるが、これはあながち嘘ではない。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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