<期限切れ肉問題>検査前に連絡が来るから隠せる!当局の安全検査は意味なし、福喜食品事件は氷山の一角―中国

Record China    2014年7月31日(木) 14時43分

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29日、上海福喜食品の期限切れ肉問題で、同工場は検査前に当局から連絡を受けていたことが分かった。

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2014年7月29日、米食品卸売大手OSIグループの食品会社・上海福喜食品の期限切れ肉問題について、ロイターは「中国の食品検査では検査官は常に一歩遅くやって来る」と題した記事を掲載し、食品検査の問題点を挙げるとともに、上海福喜食品の問題は氷山の一角にすぎないと指摘した。31日付で環球時報が伝えた。

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検査官が上海福喜食品に到着した時、工場内の生産ラインは整然としており、清潔なユニホームを着用した作業員が、管理者の厳しい監督の下で肉の加工処理を行っていた。しかし、ある従業員は「もし検査官が予定よりも1日早く来ていたら、期限切れの肉が詰まった袋が床に積み上げられているのを発見しただろう。責任者が検査官が来ると話していた」と検査のための準備が事前に行われたことを明らかにした。

08年に発生した「メラミン汚染粉ミルク事件」以来、中国政府は食品加工業界に対する国民の信頼回復に努力してきた。しかし、中国国家食品薬品監督管理総局の責任者はこのほど、「食品の安全に関する状況は依然として厳しく、現在の管理システムは機能していない」と述べた。

中国の食品検査業界の規模は15年には80億元(約1320億円)以上になり、5000社以上が検査サービスを提供すると予測されている。しかし、実際には多くの関係者が「業界では監督・管理者が極端に不足している」と指摘している。

上海福喜食品の事件は海外の有名企業の食品サプライチェーンや加工分野における能力不足を露呈した。中国の消費者が良質な食品を提供していると思い込んでいた明るく華やかな数千店の店舗の背景には、管理能力不足や審査不足に苦しむ食品サプライチェーンが存在していたのだ。

グローバル・サプライチェーン・カウンシル上海事務局長のマックス・ヘンリー氏は、「品質検査における問題は、中国の工場では事前に情報を得て、検査のための準備をすることが日常化していることだ」と指摘した。

ある検査官は「極端な価格競争や労働力の不安定な状況などの要素が、検査官に対するごまかしなどの不当行為を引き起こしている。サプライヤーが工場の特定の部分だけを見せたり、偽工場へ案内して視察させるような行為さえ発生している」と内情を明かした。また、中国肉類協会の責任者は「中国の食品安全法は不完全で、執行責任もはっきりしていないため、監督機関が職責を十分に履行できない」と述べた。(翻訳・編集/HA)

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