中国の公務員人気、「安定性だけでなく自分の夢やキャリア開発の見通し求める」と専門家

Record China    2023年3月19日(日) 19時0分

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中国では公務員試験への関心は高く受験者数が増加。公務員人気について、専門家は「受験者は安定性だけでなく、自分の夢、抱負やキャリア開発の見通しを求めている」との見方を示した。写真は公務員試験場。

中国では公務員試験への関心は高く、国家試験や省試験が年々拡大して受験者数は増加し続けている、と国営メディアが伝えた。公務員人気について、専門家は「今の受験者は安定性だけでなく、自分の夢、抱負やキャリア開発の見通しを求めている」との見方を示した。

中国通信社(CNS)が紹介した国家公務員局のウェブサイトに掲載された情報によると、2023年の国家試験は3万7100人の採用を計画しており、2022年に比べ18.7%増加している。これは国家試験が4年連続で拡大されたことを意味する。

23年の国家試験は1月8日に開始。この年、実際の受験者数は152万5000人で、参加率は約78.3%。試験を受けた人数と採用計画数の比率は約41:1だった。

競争率について、蘇州大学政治・公共管理学院の銭玉英教授は「近年、さまざまな要因が重なり、就職が難しくなっているため、受験生は試験機会をますます大切にするようになっている」と指摘。「過去の多くの受験生が試しに受験していただけだったとすれば、今は退路を断ち最後まで全力で立ち向かう決意を持ち、猛勉強している」と述べた。

華図教育研究院の専門家、劉有珍氏は「国家公務員試験や地方公務員試験の枠の拡大が進んでおり、特に大学の卒業生にとっては多くの利点があるが、競争も激化している」と言及。修士課程を受ける人数も増え続けており、多くの受験者が公務員試験や修士課程入学試験など、複数の試験の準備を行っているという。

大学卒業後に公務員試験を受けるべきかどうかに関して、中国人民大学公共管理学院組織・人的資源研究所の劉昕教授は「受験生は具体的な部署や職場の環境になじめるか、その仕事が個人のキャリア開発の期待を満たせるかを考える必要がある」とした。

劉昕教授は「公務員の仕事は非常に煩雑で、突発的な状況に対処することは容易ではない」と強調。「公務員は複雑な行政システムに属しており、地域や種類、異なる階層の党・政府機関で働く公務員の仕事の要件や作業環境は実際には大きく異なる」とも語った。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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