気球の次はTikTok―仏メディア

Record China    2023年3月3日(金) 7時0分

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仏国際放送局RFIは1日、「気球の次はTikTok」とする記事を掲載した。

仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)は1日、「気球の次はTikTok」とする記事を掲載した。

記事によると、仏ル・モンド紙の経済評論家フィリップ・エスカンデ(Philippe Escande)氏は2月28日付のコラムで「中国のソフトパワーのフラッグシップであるTikTokは、米国、カナダ、欧州で当局の射的圏内に入っている」と述べ、その理由について「欧州はTikTokのプライバシー侵害を懸念しており、米国はTikTokが中国の影響力につながることを懸念しているという2つの恐怖に起因している」とした。

エスカンデ氏は「米国は中国の気球を追跡した後、現在は自国の若者との戦争を始めた」とし、「TikTokは米国の若者に人気のSNSで、TikTokでは流行りのクセになるダンスや、ジーンズの新しい着こなしや、ジャバラになったポテトの作り方を知ることができる。しかし、TikTokは米国当局に狙われている。2月27日に米国政府は、30日の間、米国の機関が所有するすべてのスマートフォンからTikTokアプリを削除するよう命じた。これに先立ち、昨年12月には、バイデン大統領が米国の公務員にノートパソコンでのTikTokの使用を禁止している」と説明した。

記事は「現在10億人以上のユーザーを抱えているTikTokだが、AFP通信によるとその3分の1が20歳未満。なぜこのような若者に人気のアプリに突然、攻撃を仕掛けるのだろうか」とした上で、エスカンデ氏が「欧州と米国は異なる懸念からTikTokに目をつけている。欧州の主な懸念はTikTokのプライバシー侵害であり、米国は主にその影響力を懸念している。この2つの懸念が交錯し、米共和党のマイク・ギャラガー下院議員は非常に恐れている」と述べたことを伝えた。

エスカンデ氏はこのほか、「TikTokの周受資(ジョウ・ショウズー)最高経営責任者(CEO)が1月にベルギーを訪れ、『欧州のユーザーデータの安全性を強化する』とし、特に欧州現地にデータ保存センターを設置することで欧州へのデータ流出を最小限に抑えることを約束した」と紹介。「TikTokは2020年にトランプ前米大統領が同アプリを米国で禁止するとした後も、同様の約束をしていた」と指摘した。

記事は、「この勝負を制するのはどちらだろうか。元気いっぱいのTikTokを愛するティーンエイジャーたちなのか、それとも米国やカナダ、ベルギーのそこそこの年齢の議員たちなのか」とした上で、エスカンデ氏が「TikTokは中国デカップリングの象徴となるだろう。これは数百万(欧州では1.25億人)の若者を落胆させるだろうが、中国の電池や太陽光パネルから離れることに比べればいくらかは容易だろう」と述べたことを伝えた。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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