人口大移動をめぐるネット企業の戦い、無料サービスでユーザー争奪―中国

Record China    2014年2月3日(月) 7時20分

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29日、ユーザーのためにタクシーを配車し、お年玉をプレゼントし、列車の切符を購入する――インターネット企業は近頃、すさまじい勢いでユーザー争奪戦争に加わっている。写真は中国の帰省ラッシュ。

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2014年1月29日、ユーザーのためにタクシーを配車し、お年玉をプレゼントし、列車の切符を購入する――インターネット企業は近頃、すさまじい勢いでユーザー争奪戦争に加わっている。この「戦争」は春節(旧正月)が近づくにつれピークに達し、人々を夢中にさせている。これに加わらなければ、便利な生活とボロ儲けのチャンスが他者に奪われてしまうかもしれないからだ。北京晨報が伝えた。

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春運(春節に伴う帰省・Uターンラッシュ)のビジネスチャンスは石油タンクに落ちた火の粉のようなもので、インターネット業界のあふれんばかりの創造力に火をつけた。インターネット企業は決して「模範的人民」ではない。彼らは「無料」と「サービス」によりユーザーを導き、その影響力をパソコンや携帯電話以外に拡大しようとしているのだ。

しかし、彼らの「サービス精神」は称賛されるべきだ。いかにして新規ユーザーを獲得するか、いかに新規受注を獲得し、ユーザーの需要に耳を傾ける「SNSネットワーク」の思考回路を獲得するか――これは競争の激しいビジネス社会が、私たちに贈る新年のプレゼントだ。

メディア論者のマクルーハン氏はかつて、「新しい技術は人体の延長のようであり、社会の変化を引き起こす」と指摘した。私たちはこの「戦争」の受益者であり、変化を遂げた新しい生活が午年の春節とともに姿を見せようとしている。

◆鉄道切符の争奪、鳴り響く通知音

鉄道の切符に余りがあれば、切符購入アプリが報告してくれる。1月のオフィスビル内では、事務所のあちこちでアプリの「通知音」が鳴り響き、人々が画面の前で狂喜もしくは失望するといった光景がよく見られた。

春運に関する報道でメインとなるのは鉄道駅だ。メディアのカメラは依然として、寒風の中、徹夜で列に並ぶ労働者の姿に注目している。しかしその列を良く見ると、若者の姿が減っていることに気付かされる。

切符購入アプリが受けている非道徳的という非難は、昨年よりずいぶんと少ないようだ。2013年12月より、捜狗、奇虎360、UCなどの各企業が宣伝を開始し、中国鉄道部が新設した公式の切符予約サイト「12306」さえも、「その他のオプション」の中にリアルタイム更新、自動注文といった「切符争奪サービス」を追加した。

アリババテンセントの熾烈な戦い

この寒い季節に、伝統を尊ぶIT音痴は、生活の質が急激に低下するという悪影響に直面せざるを得ない。李さんは大げさな口調で、自分が直面した不公平な扱いについて不満を漏らした。「タクシーがちっとも捕まらない。皆Didi(タクシー配車アプリ)から呼び出されているのだ」。

阿里巴巴(アリババ)グループの決済サービス・支付宝(アリペイ)と提携したタクシー配車アプリ「快的打車」と、テンセント微信のモバイル決済サービス・微信支付と提携したタクシー配車アプリ「Didi」の熾烈な戦いが展開されている。その裏側には、外出中のサービスという細分化市場を争奪し、ユーザーの消費習慣を育成しようという、アリババとテンセントの遠大な理想が隠されている。

呼び出しを受けるたびに、運転手と乗客は10元(約170円)・20元(約340円)の奨励金を獲得する。運が良ければ、無料で乗車する権利を獲得できる。同アプリにより、3〜4億元(約51〜68億円)の現金が動くと推算されている。温かい車内で、タクシー運転手のおじさんたちは、乗客にモバイル決済の方法を教えてくれる。「通信速度が遅い?大丈夫、待っててあげるから」。

▽ビッグデータで「大移動」を分析

ビッグデータが大移動に、インターネットが大時代に遭遇した。人口の大移動がインターネットとビッグデータにより分析され、移動中の人々の焦りと待機がリアルタイムで管理できる動的データになった。

百度遷徒」(「百度地図春節人口遷徒ビッグデータ」、ビッグデータを活用し人口大移動の状況を詳細に分析)は、多くの興味深い情報をもたらしている。1月26日午後3時の時点で、北京に向かう列車乗客が最も多かった都市は廊坊市となった。それでは、全国で乗客が最も多い路線はどこだろうか?答えは上海市からジョ州市(ジョ=さんずい+除)で、成都市から北京市が2番目となった。

科学技術の力は、一人ひとりに小さな変化と温かみをもたらす。大手企業の競争は、社会により多くの利益を与え、効率を高めるはずだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/TF)

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