日中の対立、本当の狙いは尖閣諸島ではなくアジアのリーダーの座(下)―豪専門家

Record China    2013年12月21日(土) 11時12分

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20日、環球時報は、尖閣諸島をめぐる日本と中国の対立をテーマとした、オーストラリアの大学教授の文章を掲載した。写真は防空識別圏をめぐる日米中3カ国。

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2013年12月20日、環球時報は、尖閣諸島をめぐる日本と中国の対立をテーマとした、オーストラリアの大学教授Hugh White氏の文章を掲載した。

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日米同盟は、緊張する東シナ海情勢に米国を引き込むことになった。米国のアジア戦略に大きな影響を及ぼしている。日米同盟は米国の西太平洋における土台であり、この同盟関係は米国に対する日本の信頼に基づくものだ。米国に対する信頼度が低下すれば、日本は同盟を解消し、自己防衛の道を求めることになる。経済大国である日本なら容易にできるだろう。さらには日本がそうした方向に向かおうとしている兆しもある。こうした状況が続けば、米国は日本という同盟国を失い、アジアのリーダーたる地位も失いかねない。同時に中国の地位を押し上げることにもつながる。

中国が防空識別圏を設定したことにより、米国は「不愉快な」選択を迫られている。日本を支持すれば中国との対立が激化する。日本への支援を弱めれば、アジアの指導者たる地位に影響する。中国には老練な戦略家が少なくない。彼らはこうした状況をはっきりと理解しているのだ。中国政府は意図的に米国に不愉快な選択を迫っている。中国政府はワシントンが日本への支援を弱めることを望んでいるのだろう。

中国政府のこうした戦略は効果的だったと証明されている。米国は当初、中国の識別圏設定を強く非難したが、現在は勢いが弱まったようだ。日本を軍事面で支援すると高らかに約束したかつての調子は見られなくなった。中国が識別圏を設定した意図は、東シナ海上空を支配下に置くという「簡単な」ことだけでなく、「新しい大国関係」を築こうとする重要なステップなのだ。

しかし、そこにはリスクも潜んでいる。傲慢で強大な米国の指導者は、中国の実力と決意を過小評価するという重大な過ちを犯した。中国の指導者は、日米に対し同じ過ちを犯してはならない。武力衝突を避けたいなら、妥協の必要性に正面から向き合うべきだ。なぜなら、それは切迫した東シナ海での対立だけでなく、アジアの覇権争いにおいても適用できるものなのだから。(翻訳・編集/NY)

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