安倍首相は靖国神社を参拝すべきではなかった、日本の最大の課題は対中関係の改善だ―米社会学者

Record China    2014年1月23日(木) 12時12分

拡大

22日、米国の社会学者で、長年にわたり日本と中国などの東アジア関係を研究してきたエズラ・ヴォーゲル氏が、安倍政権による日本の対中政策について語った。写真は上海の日系デパート。

(1 / 3 枚)

2014年1月22日、長年にわたり日本と中国などの東アジア関係を研究に従事し、著書「ジャパン・アズ・ナンバーワン」で有名な米国の社会学者、エズラ・ヴォーゲル氏が、安倍政権による日本の対中政策について語った。環球時報が伝えた。

その他の写真

日本の安倍晋三首相は靖国神社を参拝すべきではなかった。日本は首相の靖国神社参拝などの中国が神経質になる問題に真摯に対応しておらず、これが現在の日中関係悪化の直接かつ重要な原因となっている。米政府も安倍首相の靖国神社参拝に批判的だ。

昨年9月に日本を訪れた際、安倍首相の部下たちと話をする機会があった。彼らはみな、安倍首相の靖国参拝を恐れていた。私は日本の新聞紙上に安倍首相の靖国神社参拝に反対する文章を発表したが、中国の一部メディアによる報道も客観性に欠けると思っている。日本の右翼の行為が日本全体を代表しているわけではない。中国メディアのプロパガンダは愛国主義教育には役立つが、日中両国の関係発展には不利となる。中国メディアは日本の右翼分子の言葉だけを取りあげるべきではない。日本国内には多くの友好的意見もある。日本は今後、「世界平和を支持し、中国の改革開放を助ける平和的日本人」のイメージを前面に打ち出し、誤った方向へは進まないということを国際社会に示すべきだ。

日本は明治維新後、近代化に取り組んだが、中国は今近代化の最中だ。中国を尊敬しない日本人は多いが、中国人自身が中国を尊敬しない限り、他人からの尊敬は得られないだろう。中国が続けてきた改革開放政策は多くの問題を生んでいる。地方の政治腐敗は深刻であり、大気汚染など新たな問題も出てきた。これらの問題はとても複雑で、トウ小平の頃とはすでに「時代が違う」のだ。だが、トウ小平時代の対日政策は間違っていなかった。両国の関係が安定してこそ、経済交流もさらに活発になる。それは日中両国にとっても世界にとってもプラスになる。

日中は今後、ハイレベルな官僚会談を定期的に開催し、双方の立場を代表しながら広い議題で討論を行うべきだ。中国にはかつて、廖承志(リャオ・チョンジー)氏という日中友好の懸け橋となった政治家がいた。だが、今の中国には彼のような人物は存在しない。日本にも日中友好を訴える人は多くいるのだが、それを世に示す手段がない。日本は各政党の指導者を訪中させ、常に中国との外交ルートを保っていく必要がある。

日中関係の改善は困難な問題だが、今こそ本気で動くべきなのだ。安倍首相は「日本最大の課題は戦後体制からの脱却だ」と主張しているが、私はその言葉に異を唱える。日本最大の課題は経済復活と日中関係の改善に他ならない。(翻訳・編集/本郷)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携