喜劇のような「警戒失敗」事件相次ぐ韓国軍、「敵軍なら皆殺しの危機に直面」と韓国紙

Record China    2020年3月21日(土) 13時30分

拡大

韓国軍で喜劇のような「警戒失敗」事件が続発。韓国紙は「敵軍なら、皆殺しの危機に直面」などと軍紀の確立を促した。写真は韓国軍。

最近、韓国軍で喜劇のような「警戒失敗」事件が相次いで起きている。首都ソウルを守る防空陣地に泥酔した男が侵入したほか、海軍基地には認知症の高齢者が入り込んだ。朝鮮日報は「敵軍なら、皆殺しの危機に直面」と指摘。「世界の本物の軍隊に失礼」と軍紀の確立を促した。

同紙によると、16日には首都防衛司令部に属する防空陣地に50代の男が侵入し、1時間にわたって闊歩(かっぽ)した。泥酔したまま、山菜を採ろうと垣根の下の地面を掘って入り込んだという。

1月には認知症の70代の老人が何ら制止されることなく鎮海海軍基地の正門を通り抜け、1時間以上も歩き回った。正門には検問兵が3人いたにもかかわらず、電話をしたり車を監視したりしていて見逃したが、鎮海基地は警戒失敗を報告すらしなかった。

これらのほかにも、今月7日には民間人2人が済州海軍基地の鉄条網を破って入り込み、デモを行った。2時間も基地を引っかき回し、記念写真まで撮った。基地がデモ隊の遊び場と化したのに、待機班は2時間後にようやく出動した。平沢基地では昨年、挙動不審者に逃げられてしまい、偽の犯人を仕立て上げて隠蔽(いんぺい)・捏造(ねつぞう)するという事件まで起きていた。

一連の事態を朝鮮日報は「泥酔者や認知症の高齢者ではなく敵軍であったなら、皆殺しの危機に直面していただろう。これを軍隊と呼んだら、世界の本物の軍隊に対して失礼だ」などと非難。別の記事では「現政権発足後、軍首脳部が南北軍事合意など『平和ムード』に偏ったことが軍紀紊乱(びんらん)につながっているという指摘もある」と言及した。

韓国の鄭景斗国防相は17日に緊急指揮官会議を開き、警戒失敗について「弁明の余地はない」「反省する」としつつ、「特段の対策」を強調。「改めて骨身を削る努力で警戒作戦システムを徹底して点検・補完し、作戦紀綱を確立するための特段の対策を整備せよ」と指示したが、韓国軍関係者は「事件が起こるたびに反省と補完を強調するが、一線部隊に下ってくる後続の指針は、いつも全く同じだったり形式的だったりする」と語った。

鄭国防相の発言に関して、朝鮮日報は社説で「今や、この言葉を信頼する韓国国民はほとんどいないだろう。韓国軍は『軍事力ではなく対話で国を守る』という軍隊だ」と皮肉っぽく解説。「敵の顔色をうかがう、世界で唯一の軍隊でもある。北朝鮮が韓国を狙う弾道ミサイルを撃っても、『不詳』と言ってはぐらかす。この先、『警戒失敗』よりもっと大きな事件が起きてもおかしくはない」と危機感をあらわにした。(編集/日向)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携