中国人は金色好き、賭けに勝ったアップル―中国メディア

Record China    2013年9月27日(金) 9時38分

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25日、美しさでは退化したとされ、批判の嵐に遭っていたアップルが、ついに岸にたどり着き、ほっと一息ついている。写真は北京市内のアップルストア。

2013年9月25日、美しさでは退化したとされ、批判の嵐に遭っていたアップルが、ついに岸にたどり着き、ほっと一息ついている。北京晨報が伝えた。

米アップル社のiPhoneの新機種iPhone 5Sが今月20日発売されると、わずか数分で「土豪金」と呼ばれるゴールドタイプの販売情報が全国各地から風に舞う雪のように飛び交った。武漢市では、販売開始から10分足らずで完売した。アモイでは、「土豪」と呼ばれ、価格が1万元(約16万円)以上に跳ね上がった。香港では、もともと入荷台数が少なく、ダフ屋に一瞬で買い占められた。北京西単の大悦城の店舗前では、定価に1500元(約2万4000円)上乗せし、予約して手に入れたゴールドタイプを売りさばく人の姿がみられた。

アップルは中国人のゴールド好きを過小評価していたといえる。ある海外メディアの報道によると、アップルはサプライヤーにゴールドタイプの生産台数を3分の1増やすよう要請したという。

これまでの携帯電話の人気機種を振り返ると、金色が人気が集めていたことがわかる。

早い時期から、ハイエンド機を手がけるセンスのある大手多国籍企業が中国市場で金色の携帯電話を打ち出してきた。モトローラの折りたたみ式スマートフォンは、斜陽のモトローラをハイエンド市場で輝かせた。同端末はターゲットを「ビジネスエリート」に絞り込み、タッチペンもキラキラする金色だった。当時は金色の端末とヘビ皮のカバーが最高の組み合わせとされ、デュアルケータイや「200万画素」といったキャッチフレーズが携帯電話の新しい流れを示すものとされた。

次いで、国産端末メーカーのセンスある美しい金色の携帯電話が大いに流行した。テレビで繰り返し流れた金立の「語音王」の広告を今でも覚えている人は多い。「レベルが高いんじゃなく、ものすごく高いんだ」、「超ゴージャス」と銘打たれた同機は定価1299元(約2万円)で、購入すると999元(約1万6000円)の有名ブランドのデジタルビデオカメラがおまけとしてついていた。

金のもつ価値が、金色に豪華さや豊かさのシンボルという意義を与えている。優れた工業デザインをみると、金色にはファッショナブルで高貴な印象がある。ただ気を付けないと、成金や田舎者(土豪)に見られかねない。とはいえ、豊かさであれ野暮ったさであれ、金色の輝きは持ち主に自信と満足を与えてくれる。これはほかの色には真似のできないことだ。

アップルはこれまでずっと消費者の心理をうまくとらえた経営を行い、今回も賭けに勝った。ネットでは「ゴールドタイプを買わなければ、5なのか5Sなのかわかってもらえない」などといったジョークが流れている。忠誠心の高いアップルファンにとっては、従来機の5に間違われることが絶対にない5Sゴールドタイプを持つ以上に優越感をくすぐられることはないといえる。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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