「若者の職を奪うから」大学教授、定年引き上げに反対―中国

Record China    2013年8月7日(水) 14時50分

拡大

4日、中国・湖北省武漢市で「中国社会保障改革と発展報告2012」が発表された。報告によれば、退職年齢引き上げについては、現状では条件が整わないため、実施は見送られることになった。写真は中国の街頭で一面に張り出された求人広告。

(1 / 2 枚)

2013年8月4日、中国・湖北省武漢市で「中国社会保障改革と発展報告2012」が発表された。報告によれば、退職年齢引き上げについては、現状では条件が整わないため、実施は見送られることになった。新華網が伝えた。

その他の写真

報告作成の主要責任者であり、武漢大学社会保障研究センター主任の●大松(●は登におおざと、デン・ダーソン)教授によれば、世界の約165カ国で退職年齢について具体的な規定があり、多くの先進国では退職年齢が65歳前後と定められている。中国国内でも高齢化が加速していることから、退職年齢を現行の60歳から65歳に引き上げるよう求める声が上がっていた。

だが、中国の現在の就業雇用状況を鑑みると、実施は困難であると判明した。研究によれば、中国では毎年1000万人前後の新しい求人が増えているが、その約30%は退職者の交代枠だという。毎年ほぼ800万人前後の大卒生の雇用が必要とされており、さらに農村からの出稼ぎ労働者、その他の就職希望者などもいるため、退職年齢を引き上げてしまうと求人枠が大幅に不足してしまうためだ。前出のデン氏は、「もし退職年齢を引き上げれば、求人件数が減少し、大量の青年が労働市場に参入できなくなって、若者の失業問題が発生する。そうなれば、マイナスの影響がもたらされるだろう」と指摘した。(翻訳・編集/碧海)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携