抗日戦争ドラマだらけの中国、「本物の日本人を知らない人が制作している」―中国版ツイッター

Record China    2013年2月5日(火) 14時34分

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5日、政府当局による規制が多い中国ドラマ界で“抗日戦争もの”のドラマが幅を利かせている。これに対し、「制作陣は実際に日本人に接したことなど一度たりともないのだろう」との苦言を寄せた人物がいた。写真は2012年5月、中国・浙江省で撮影された抗日ドラマ。

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2013年2月5日、政府当局による規制が何かと多い中国ドラマ界で“抗日戦争もの”のドラマが幅を利かせる状況が続いている。制作側としては、当局による制約が比較的少ないため、どうしても食指が伸びる題材のようだ。これを受けて、ある無名のエキストラ俳優が「これまでに最大で1日8回も日本兵を演じ、絶命した」と発言しており、中国内で話題となっている。

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中国・浙江省に構えるアジア最大級の映画撮影所・横店影視城。ここでは年間150本のドラマ撮影が行われているが、うち約3分の1の作品が戦争を題材とした作品だという。ここで群衆エキストラを演じる俳優の史中鵬(シー・ジョンポン)さんがインターネット界で一躍注目を浴びている。エキストラ稼業に就いて4年の史さんはこれまで30本もの戦争ドラマに出演してきたが、その中で200回も日本兵を演じ、多い時では異なる撮影現場をはしごしながら1日に8回も日本兵として“戦死”してきたという。日本軍人の役に選ばれる秘訣については、「醜い容姿に粗暴な雰囲気が必要」と話している。

これについて、“中国版ツイッター”と呼ばれるミニブログに、4日付で「こういうドラマを制作する人々は、実際に日本人に接したことなど一度たりともないのだろうな」との声を寄せた人物がいた。「第二次大戦当時、英国のチャーチル首相が敵軍・ドイツのロンメル将軍を幾度も『偉大な敵将』と称賛したことをご存じだろうか。過去の日本軍は確かにわれわれに大きな災難をもたらしたかもしれない。しかしながら、われわれは最低限の客観的事実と常識に背を向け、当時の日本兵を十把ひとからげに、どうしようもないろくでなしとして描いてはならない」としている。この人物の祖母は十代の多感な時期に戦争を経験しているが、彼女の話によれば、「鬼と言われた日本兵だけれど、みな色白で教養があってかっこよかったのよ」とのこと。日本兵といってもいろいろな人がおり、また、個人によってはさまざまな受け止め方も存在するということを言いたいのだろう。また、この人物は「他者の知性を侮辱するものは、自らの知性もおとしめているのである」と戒めている。(翻訳・編集/愛玉)

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