生産年齢人口が減少、中国はいかに高齢化を迎えるべきか?―中国メディア

Record China    2013年2月3日(日) 14時24分

拡大

1日、中国では生産年齢人口が減少しているが、いかに高齢化を迎えるべきだろうか?写真は西安。

(1 / 4 枚)

2013年2月1日、中国国家統計局がこのほど発表したデータによると、2012年の中国の生産年齢人口(15−59歳)の絶対数が初めて減少し、前年比345万人減となった。専門家は、「これは2012年に中国の人口面のメリットの転換期が訪れ、経済成長に大きな影響を与えることを意味する」と指摘した。人民日報(電子版)が伝えた。

その他の写真

中国の高齢化の流れを変えることは不可能なため、心理的・政策的な準備を整える必要がある。国連の基準によると、中国は2000年ごろに高齢化社会に突入した。都市部・農村部の経済バランスの不均衡、社会保障システムの不備といった原因により、中国では高齢者を効果的に養う生産力が不足している。高齢化の主因は出生率の低下と平均寿命の延長であり、社会の幸福における悩みと言える。

中国の高齢化社会の発展は、開始が遅れたが進行が速いという特徴を持つ。先進国・地域を見ると、例えばシンガポールが高齢化社会に突入した際の1人当たりGDPは1万ドル弱に達していた。その他の先進国も前世紀に高齢化社会に突入した際、1人当たりGDPが約5000ドルに達していた。しかし中国が2000年に高齢化社会に突入した際、1人当たりGDPはわずか1000ドルほどで、「豊かになる前に年老いる」と称された。これにより、中国高齢化社会の深刻さは増している。

高齢者の増加と生産年齢人口の減少に伴い、2−3人の生産年齢人口が1人の高齢者を養うことになる。これは中国の生産力の供給、生産、税収にとって不利な影響である。都市部・農村部の経済バランスの不均衡、社会保障システムの不備、生産年齢人口に学生や失業者が含まれること、都市部・農村部の低所得者、事前退職者などを考慮すると、中国の労働力供給は深刻な課題に直面することになる。

中国の現在の基本的な社会保障システムは、現金主義会計を中心とする社会保険システムに基づくものだ。高齢化は同システムにとって最大のリスクになっている。生産年齢人口を基準とする納税者の減少、高齢者人口を基準とする受給者の増加により、社会保険システム、特に基金の持続性に疑問符が打たれる。これを背景とし、企業退職者と機関事業単位退職者の年金で、異なる2つの政策を併用する「二重制度」が特に人目を引いている。これは日々加速する高齢化社会から出された基本的な要求だ。

高齢化を迎えると、高齢者の低所得・高消費・低貯蓄率が問題となる。高齢者が増えるほど、社会の資本形成および投資にとって不利な影響がもたらされる。これは「人口面のメリットの消失」の主な理論的根拠だ。都市部への出稼ぎ労働者の人件費高騰、春節帰省後の都市部の労働力不足といった社会問題は高齢化の氷山の一角である。

中国の高齢化は避けられず、これを逆転することも、先送りすることもできない。社会・経済の角度から見ると、高齢化がもたらす一連の課題を直視し、積極的に対応する必要がある。高齢化社会の対策の他に、関連する社会保障・医療・教育・住居・経済発展・所得分配などの政策を実施し、全面的に準備を整えるべきだ。そうすることにより、中国の高齢者は安心して消費し、晩年を満喫することができる。中国の経済・社会もより良く調和的に発展するだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/TF)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携