製造業での人材不足に“学徒出陣”で対応!職業訓練校生の臨時動員が激増―中国

Record China    2013年1月10日(木) 5時10分

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6日、中国の多くの生産現場では専門学校生を臨時の労働者として使用するケースが増加しており、中国の労働力不足を如実に表していることがわかった。写真は2012年12月、山東省煙台市。省外の工場へ集団異動していく台湾系EMS企業・フォックスコンの従業員たち。

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2013年1月6日、英ロイター通信は、中国の多くの生産現場では技術専門学校や職業訓練校の学生を臨時の労働者として使用するケースが増加しており、中国の労働力不足を如実に表していると報じた。8日付で環球時報が伝えた。

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アップル社製品の製造を請け負う台湾系EMS企業・フォックスコン(富士康)が昨年9月、1万9000人のワーカーを確保できず、進出先の山東省烟台市政府に対して緊急支援要請を行った。地元政府は職業訓練校の学生を工場へ派遣し、急場をしのいだという。

人件費の上昇や労働力不足によって企業の誘致に苦しみ始めた地方政府が、問題解決の糸口を職業訓練校に求めるケースが増加している。こうした専門学校生が工場の臨時の労働力として駆り出されることは、すでに日常的に行われている。中国教育部は、少なくとも毎年約800万人の職業訓練校生が工場の生産ラインなどへ派遣されていると推測しており、職業訓練校の学生は、学校が指定した派遣先で“研修”に就くことが卒業の必須条件になっているとさえ言われている。

企業側も、ハイシーズンなど人材確保が急務となった場合、往々にしてこうした学生に目を向けがちである。企業側から見ると、学生はフルタイムのワーカーに比べて人件費が安く済むため、大きな魅力がある。たとえ給与額が同じだとしても、保険料などの負担が必要ないため、学生の方が人件費を10〜40%ほど削減できるという。

一方、学生側には、このような“就業経験”に賛否両論の意見が見受けられる。中国の法律では学生は1日8時間以上の労働や夜間労働が禁止されているにもかかわらず、実際には12時間労働や夜間労働が常態化している勤務環境もあるからだ。しかし、実務経験が将来の就職に有利ととらえる向きもある。(翻訳・編集/HA)

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