中国、富裕層に自転車懐古ブーム―英メディア

Record China    2012年12月25日(火) 22時29分

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25日、自転車時代を懐かしむ風潮が高まる中、中国では今、庶民の3年分の年収より高い自転車が、お金持ちの間で売れているという。

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2012年12月25日、環球時報によると、英ロイター通信は23日、「ボーナスは自転車、中国人富裕層の間で自転車懐古ブーム」と題する記事を掲載した。自転車時代を懐かしむ風潮が高まる中、中国では今、庶民の3年分の年収より高い自転車が、お金持ちの間で売れているという。

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北京の広告会社でクリエイティブ・ディレクターを務める于鉄群(ユー・ティエチュン)氏は、自転車で通勤している。彼が愛用しているのは、10万元(約136万円)もするブランド自転車で、北京にあるのは彼の1台だけかもしれない。まるで「ロールス・ロイスの自転車バージョン」の如く、職人が丹念込めて手作りした製品だ。40歳になる于氏は「小さい頃、冬に父親が私を自転車に乗せて町に連れていってくれたことをよく覚えている。気温マイナス30度という寒さの中、40キロの道のりを自転車で走った。当時、自転車は遠いところに自分を連れて行ってくれる夢の交通ツールだった」と話した。

于氏は中国に登場した「新自転車文化」を示す代表的な人物だ。経済的に豊かで健康に対する意識が高い人々は現在、新しいライフスタイルに切り替えつつある。時と場合に応じ、高級自動車ではなく、自動車より高価な自転車を利用する。ある自転車販売店の店主は、「高級車や高級腕時計などのぜいたく品に対する需要は、すでに飽和状態に達している」と語った。独自のステイタスを求める中で、高所得者が注目したのが「高級自転車」だ。中国における高級自転車市場の年平均成長率は、今後数年、15%に達する見通し。このトレンドに乗り遅れまいとする企業もある。香港の某自転車サプライヤーは、中国本土の金融機関から大口注文を受けた。この金融機関は、年末ボーナスとして、従業員に高級自転車1000台を支給するという。

限定版輸入自転車の中には、販売価格が30万香港ドル(約328万円)に上るものもある。この値段は、有名国産ブランド「飛鳩」自転車の100倍に相当する。しかし、最高級自転車を求めるリッチな中国人にとって、値段は関係ない。広東省珠海市の企業で上級職に就いている張磊(ジャン・レイ)氏は、「大事なことは、価格ではなくクオリティーだ」と語る。張氏は最近、1万元(約13万6000円)で自転車を買い換えた。

中国の自転車需要は年間2800万台。急成長中の市場で一日も早く多くの利益を得るために、一部の中国企業はオランダの自転車メーカーとタイアップし、中国市場向け自転車の生産に乗り出している。専門家は、「中国では自転車はもはや単なる交通ツールではなく、最新トレンドのひとつになっている」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/TF)

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