中国の対外投資が「大躍進」、資源の獲得と地位向上が目的―露メディア

Record China    2012年12月24日(月) 16時18分

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20日、海外から中国への投資が減少する中で、中国政府が対外投資を大幅に拡大し、格安になった海外資産を獲得して自らの地位向上を狙っている。写真は北京で開催された対外投資商談会。

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2012年12月20日、環球時報(電子版)によると、ロシアのラジオ局「ロシアの声」は19日、海外から中国への投資が減少する中で、中国政府が対外投資を大幅に拡大し、格安になった海外資産を獲得して自らの地位向上を狙っていると伝えた。

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今年1−11月の海外から中国への直接投資額は前年同期比3.6%減の1000億ドル(約8兆円)超だった。一方で、同期間の中国の対外直接投資額(金融部門を除く)は同25%増の約625億ドル(約5兆円)を記録している。

急増する対外投資について、ロシア科学アカデミー極東研究所のウラジミール・ポルチャコフ副所長は「中国は江沢民(ジアン・ザーミン)政権時代に対外市場の開拓に着手し始めた。世界の工場としての中国には資源と消費市場が必要だったからである。そして今、中国の対外投資は『大躍進』の様相を見せ始めている」と指摘した。

ポルチャコフ副所長は「中国は自身の対外投資に対して、楽観的なだけでなく、大きな希望を持っている。やがて対外投資の規模が海外からの対中投資と同規模になると予測し、さらに対外投資が中国の経済外交の重要な武器になると認識している」と分析する。

また、中国の対外投資は他国とはその内容が大きく異なっていると指摘。まず、資源の採掘分野への投資の割合が大きいこと。続いて農地の購入などが挙げられる。また、加工業や小売部門への投資も見られるが、原料やハイテク技術分野への投資を優先している。しかし、中国の拡張に対する米国の憂慮などから大型投資案件が流れたケースもあり、こうした制限がなければ中国の対外投資はさらに増加していたはずだと話している。

海外からの対中直接投資1000億ドルは大部分が外国人投資家が中国で稼いだ資金の再投資によるものであり、ファンド市場でも一部の資金が中国から海外へ流出している。こうした背景の下、中国政府は外国資本の流入を促進するため、金融政策上の制限を一部緩和するなどの対策を迫られている。(翻訳・編集/HA)

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