まさに“玉石混淆”、石ころだらけの宝石市場にむらがる中国人投機家―独メディア

Record China    2012年11月29日(木) 5時47分

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27日、ドイツの投資家たちは低金利や値下がりする株価に不満を漏らすが、中国はさらにひどい状況にあると伝えた。何の価値もない石ころにお金を投じているという。写真はすべて石で再現した満漢全席の料理。

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2012年11月26日、独デア・シュピーゲル誌は、ドイツの投資家たちは低金利や下落する株価に不満を漏らすが、中国はさらにひどい状況にあると伝えた。中国の投資家たちは必至にかき集めた資金を、何の価値もない石ころに熱心の投じているとしている。中国・環球時報が27日付でこの記事を紹介した。

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首都・北京市の骨董街である潘家園市場で、ある露店が灰色の石ころを並べている。そして大勢が露店に集まって、石ころを熱心に見ている。客の1人が懐中電灯で光を当てると石は深い緑色に光る。中国では古来より珍重されてきた玉(ぎょく)の一種だという。2006年ごろ、その名産地であるホータン (新疆ウイグル自治区)産の玉が突如、30倍にも高騰した。それまで1kgあたりの価格が100万元(約1300万円)だったのが3000万元となり、これを機に、宝石市場の投機ブームが生まれたとされる。

この日の潘家園市場で、ある石を250ユーロ相当の値段で購入したある男性は「玉のことはあまりよく知らない」と話すが、「株よりも玉を買うのほうが楽しい」と語る。彼のような中国人が、ここ最近特に増えている。国内に3億人いると言われる中間所得層が新たな投資対象として目をつけているのだという。銀行金利の低下や株価の下落、不動産バブルとそれに伴う緊縮策などによって投資先が減少しており、“確証のある”投機対象は何もない中、玉などの宝石や美術品に注目が集まっている。中国の美術品オークション市場は2011年、ピカソの作品を上回る落札価格をつけた水墨画が話題となり、世界市場の30%を占める総取引額を記録した。

しかし、宝石市場はまさに“玉石混淆”。前出の潘家園のような骨董市場では本物の玉などめったに売られておらず、真贋を見極める眼を持たない多くの人が “ただの石ころ”を高額で購入してしまう。購入した玉を転売しようとして初めて騙されたことに気づくというような人も多いという。(翻訳・編集/岡田)

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