米中合作映画にかいま見る文化の衝突、ヒーロー像に大きな違い―米紙

Record China    2012年9月26日(水) 21時6分

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22日、米紙ロサンゼルス・タイムズは「語り方の違いから来る文化の衝突」と題した記事で、中米合作映画の問題点を指摘した。写真は8月に中国で公開された映画「シャンハイ・コーリング」。

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2012年9月24日、環球時報によると、米紙ロサンゼルス・タイムズは22日「語り方の違いからくる文化の衝突」と題した記事で、米中合作映画の問題点を指摘した。

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脚本家兼監督のダニエル・シャが今年8月に中国で公開された映画「シャンハイ・コーリング」(中国題名・紐約在上海)を撮影したときは大変だった。中国の審査機関と何度もやり取りをし、脚本を書き換えなくてはならなかったのだ。

とりわけ主人公の体験を描写する部分は簡単ではなかった。ふつう米国の映画では、主人公は挫折と紆余曲折を経て最終的に立派な人物になる。対して中国の主人公は生まれつき立派な人物であって、ストーリー展開に伴う精神的肉体的変化が乏しいのだ。シャに言わせれば「アメリカのヒーローは自ら面倒を引き起こし、中国のヒーローは職務を履行している」のだ。

「どのように語るか」については文化間で大きな差がある。近い将来世界最大の映画市場になる中国は、この差を埋める必要に迫られている。今年、米映画は中国での興行成績が好調すぎて、中国政府に配給制限をかけられた。合作にすれば制限を受けないため、米国の映画会社はもっと合作作品を増やしたいと考えている。

香港の監督フランキー・チャン(陳勲奇)が2011年「女ドラゴンと怒りの未亡人軍団」(原題Legendary Amazons)を撮影したとき、主人公をわざと欠点のある人物に描いたのだが、中国の映画会社と審査機関は「国民に愛されている歴史的人物を辱めることはできない」などとしてストーリーの一部を変えるように命じた。

ある米国の映画制作者は、中国が映画を輸出したければ伝統的なストーリーの語り方を見直す必要があると言う。「米国では主人公の成功よりも個人的な物語を重視する。中国社会が急速に変化するなか、中国映画も西洋的な要素を取り入れていくことになるだろう」。(翻訳・編集/YM)

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