<レコチャ広場>中国政府はなぜ民間の「尖閣諸島保護運動」を止めさせたのか?―中国

Record China    2012年6月18日(月) 17時42分

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17日、中国のジャーナリスト、王錦思氏は「中国大陸はなぜ今回の『保釣』運動を中止させたのか?」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。写真は中国の漁港。

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2012年6月17日、中国のジャーナリスト、王錦思(ワン・ジンスー)氏は「中国大陸はなぜ今回の『保釣』運動を中止させたのか?」と題した記事を中国のブログサイト・鳳凰博報に掲載した。以下はその内容。

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中国の民衆が「神舟9号」の打ち上げ成功に沸く中、民間による「保釣運動」(尖閣諸島保護運動)が阻止された。どうやら中国政府から「戻れ」との命が下ったようだが、どの報道も歯切れが悪くイマイチ詳細がはっきり分からない。

6月14日、釣魚島(日本名:尖閣諸島)の保護活動を展開する民間の華人団体「世界華人保釣連盟」の幹部は、抗議船がすでに中国本土から出航し、順調にいけば一両日中に尖閣諸島に到着すると明かした。抗議船は少なくとも1隻としたが、出航した港など詳細は明かさなかった。同連盟は同日午後、石原慎太郎東京都知事の尖閣諸島購入計画に抗議するため、香港の日本総領事館付近でデモも行っている。

ところが、中国政府が途中でこれを止めに入り、結局、この「保釣運動」は抗議船が尖閣諸島に到着する前にお流れになってしまった。当局がどんな手段でこれを止めさせたのかは分からない。まさか、彼らが自ら煙幕弾を使って姿を消したわけでもあるまい。では、一体なぜ中国政府はそんなことをしたのか?

日中国交正常化40周年を迎えた今年、両国は「日中国民交流友好年」として民間交流の活発化を図っている。そんな中、中国の民間団体がこのような行動に出たのでは、おめでたい雰囲気はぶち壊しだ。中国政府は彼らの行動が日中関係に影響することを恐れたのだろう。

だが、このままでは民間の怒りが中国政府に向いてしまう。そこで、その埋め合わせとして海洋調査船を尖閣諸島に送り込んだようだ。日本メディアは16日、第11管区海上保安本部が同日午後0時半ごろ、久場島から北西約90kmの日本の排他的経済水域(EEZ)で中国の海洋調査船「東方紅2号」が航行しているのを発見したと伝えている。

それでも、日本が尖閣諸島をめぐる挑発を止めない限り、中国の各勢力も「保釣運動」を止めることはないだろう。これが彼らの合言葉だ。「尖閣諸島はご先祖様が残してくれた大切な領土。命懸けで守ることをここに誓う!」(翻訳・編集/NN)

●王錦思(ワン・ジンスー)

吉林省出身、北京在住のジャーナリスト。北京大学でメディア学を専攻。日中歴史問題や抗日戦争史を研究課題としている。著書に「日本行、中国更行」。11年3月に日本で「中国『反日』活動家の証言」を出版。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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