タブーに果敢に挑み、葬儀社に就職する中国の若者たち―英メディア

Record China    2012年6月12日(火) 15時9分

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8日、中国では死を口にすることはタブーとされ、悪運を運んでくるとして葬儀社の仕事は敬遠されているが、新たに参入した若者は恐れや汚名と闘いながらも故人の死を尊重しようと奮闘している。写真は浙江省嘉興市で働く若い納棺師。

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2012年6月8日、環球時報によると、英ロイター通信は7日、死をタブーとする中国で葬儀社に就職し、恐れや汚名と闘いながらも故人の死を尊重しようと奮闘する中国の若者の姿を報じた。

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大学を卒業後、良い給料を得られるにもかかわらず、曾亮亮(ズン・リアンリアン)さんは就職時、家族の猛烈な反対に遭った。就職先が葬儀社だったからだ。中国では伝統的に死を口にすることはタブーとされ、悪運を運んでくるとして葬儀社の仕事は敬遠されている。しかし、曾さんのように、若者の中にはこのタブーを破り、社会に認めてもらえるよう、故人とその家族のために尊厳ある最後の別れを手伝いたいと考える者もいる。曾さんは「これまでの葬儀社の仕事は故人を尊重するものではなかった。われわれのサービスを通じて、故人がより尊厳ある方法でこの世を旅立てるようにしたい」と語る。

葬儀業は業界としてはかなり強い。中国葬儀業界の年度報告書によると、売上額は年間2000億元(約2兆5000億円)。中国における暴利をむさぼる業界のワースト10に入るとされている。現在、中国には葬儀専門学校が4校あり、そのうちの1校のデータによると、中国では毎年1500人余りが葬儀業界に就職する。大都市の葬儀社の月給は4000〜5000元(約5万〜6万2500円)で、「食いはぐれのない職業」として学生に人気が高まっている。

しかし、葬儀の勉強も容易くはない。学生の崔文超(ツイ・ウェンチャオ)さん(22)は、初めて遺体に触れたとき、驚いてどうしたらよいか分からなかったという。人体模型で学んだことがあるとはいえ、「ご遺体があれほど氷のように冷たいとは思わなかった。まだ心の準備ができていないのだと思う。恐怖というより、命が亡くなったのを実感した」と明かす。

葬儀に従事する者は依然として社会の強い圧力にさらされている。家族や友人は転職しろと要求してくる。結婚相手が見つけられない者もいる。葬儀業界関係者は若者が参入してくることで市民の見る目が変わってくれればよいと話した。(翻訳・編集/中原)

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