観光名所に7000万円の“5つ星”トイレを設置、果たして必要性は?―四川省成都市

Record China    2012年6月8日(金) 11時17分

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7日、四川省成都市に杜甫草堂という観光名所がある。唐代の詩人・杜甫が居を構えた庵だが、ここに約7000万円を投じて“5つ星級”のトイレを設置する計画が持ち上がり、物議をかもしている。写真は杜甫草堂。

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2012年6月7日、四川省成都市に杜甫草堂という観光名所がある。唐代の詩人・杜甫が48歳から51歳まで約4年間にわたって居を構え、240首あまりの詩を編んだという簡素な庵(いおり)である。都会の喧騒を一時忘れさせてくれるような、わびさびを感じさせる静謐なたたずまいだが、ここに500万元(約7000万円)を投じて“5つ星級”のトイレを設置する計画が持ち上がり、物議をかもしている。新聞晨報の報道。

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多くの観光客が訪れる場所に清潔で快適なお手洗いを設置するという考え自体は悪くはない。まして、公衆トイレ事情の好ましくない中国のこと。計画は歓迎をもって迎え入れられるかと思われたが、「ぜいたくが過ぎる」と地元市民からはすこぶる不評のようだ。というのも、ここには2004年に“3つ星級”のトイレを建造したばかり。老朽化を理由に改築を加えるのは時期尚早ということのようだ。

計画では、総面積約550平米におよぶ豪華トイレ4カ所を設置する。四川の伝統的な古民家様式で統一し、バリアフリーの個室や授乳室、休憩室を併設。休憩室にはティーテーブル一式、テレビ、観賞魚、無線LAN接続環境などを備える。各トイレには常時、2人の監視員がつくという。予算500万元のうち、150万元は市の助成金でまかなう予定。

杜甫草堂の責任者は、「杜甫草堂や観光地としての成都市のイメージ向上につながるはず」と、建設の必要性を説いているが、それでも行き過ぎた計画ではないか?記者が多くの市民の意見を代弁して伝えると、「計画はあくまで初期段階のものであり、市関連当局の批准を得たものではない」と弁明している。(翻訳・編集/愛玉)

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