Record China 2012年4月15日(日) 9時30分
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中国のジャーナリスト、王錦思氏は「北朝鮮の衛星発射が再び中国を苦しい立場に」と題した記事を発表した。写真は北朝鮮のミサイル発射を伝える中国のニュース番組。
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2012年4月13日、中国のジャーナリスト、王錦思(ワン・ジンスー)氏は「北朝鮮の衛星発射が再び中国を苦しい立場に」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。以下はその内容。
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中国は大国としての勢いを増していると言われるが、数十万人の中国人死傷者と引き換えに政権を確保し、毎年食べ物と飲み物を与えて続けてきた北朝鮮の前では、その勢いはしぼんでしまうようだ。中国は軍事戦略上においても外交上においても、北朝鮮に対する影響力は米国やロシアなどの国よりも自分たちの方が勝っていると思っていた。しかし、今回の北朝鮮のミサイル発射で、中国の国際影響力が「はりぼて」に過ぎないことが露呈されてしまった。
中朝関係には本来暗黙の了解があり、北朝鮮は重大な外交上の決定や軍事行動については事前に中国に通告することになっている。国際社会も北朝鮮に影響力を持つ中国に期待を寄せていた。だが、北朝鮮はこれまで行った核実験やミサイル発射について中国へ事前通告をしていない。北朝鮮が通告してくるのは、いつも中国が手も足も出せない実施直前になってからだ。こうした事前通告は中国にとって通告とは言えず、もはやからかいに近い。
西側メディアは中国と北朝鮮の関係について「以前のように緊密な関係ではなくなった」と指摘する。ロシアのイズベスチヤ紙にいたっては「今回の発射で中国は最も傷ついた国となった」と辛辣だ。中国外交部の劉為民(リウ・ウェイミン)報道官の「朝鮮半島と地域の平和と安定のために関係各国に冷静な態度を求める」という記者会見での発言が中国の外交上の常套句でしかないことは、見識のある人間ならばすぐにわかることだ。
今回のことで中国が勢いを増したのは、気まずさで赤くなった顔ぐらい。「持たざる者怖いものなし」の北朝鮮が大国のメンツなぞ気にするはずもない。中国がなすべきことは国家としての実力の大小といった反省ではなく、対北朝鮮関係の見直しだ。中国は毎年納税者の金をどれだけこの国に注ぎ込んできたのか?その代わりに得たものは一体何だったのか?(翻訳・編集/本郷)
●王錦思(ワン・ジンスー)
吉林省出身、北京在住のジャーナリスト。北京大学でメディア学を専攻。日中歴史問題や抗日戦争史を研究課題としている。著書に「日本行、中国更行」。11年3月に日本で「中国『反日』活動家の証言」を出版。
※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。
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