北朝鮮がミサイル打ち上げで中国に突きつける5つの難問―中国紙

Record China    2012年4月11日(水) 10時2分

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10日、中央党校国際戦略研究所の張●瑰(チャン・リエングイ、●は王に連)教授は環球時報に、北朝鮮の“衛星”発射で中国は5つの選択を迫られるという記事を掲載した。写真は北朝鮮のニュース番組。

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2012年4月10日、中央党校国際戦略研究所の張●瑰(チャン・リエングイ、●は王に連)教授は環球時報に、北朝鮮の“衛星”発射で中国は5つの選択を迫られるという記事を掲載した。以下はその内容。

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一つ目は、中国は視察の招待を受けるのかという問題。北朝鮮は8カ国と関係機関を発射視察に招待し、日米ロはこれを拒否している。中国が視察に応じても、平和利用の真偽は現場で判断できず、視察への参加は発射への支持とみなされる。国際社会は、中国が核拡散国の一つであるという疑いを強めるはずだ。出席を拒否すれば、北朝鮮側の不満を招くことになる。

二つ目は、万一発射物が軌道を外れ、中国の国境内に入った場合に抗議するのかという問題。北朝鮮が安全を考慮して軌道を西に修正したため、中国の主権が侵害される恐れがある。抗議すれば中朝関係に響き、口を閉ざせば国内世論の突き上げを受ける。

三つ目は、発射が再び安保理で提起された場合、日米韓の決議案にどう対応するのかという問題。日米韓はほぼ確実に制裁決議案を主張する。中国には三つの選択肢がある。まず、決議案への賛成は、西側の賞賛を受ける一方で北朝鮮を怒らせることになる。一方、拒否権を行使すれば、日米韓からは北朝鮮の過激な行為を支持したものと見なされ、更なる外交、政治、軍事的圧力を受けることになる。もう一つ、非難・制裁決議の代わりに議長声明とするもので、一番可能性の高い選択肢だが、こちらはどっちつかずの態度を取ることになる。

四つ目は、発射後の国際社会の行動に対し、中国が取るべき立場だ。安保理の採択が「決議」であろうと「議長声明」であろうと、北朝鮮は強く反発し、それを機に新たな核実験を始める可能性もある。中国はこれまでの対北政策を踏襲するのか、何らかの調整を行うのか。外交・国際問題だけではなく、国内政治の問題でもある。

五つ目は、半島の危機が高まる中、中国が北朝鮮を支援しているとする国際社会からの非難にどう対応するのかという問題だ。「安定優先」の路線に基づいて行う大量援助が、国際社会の不満を呼んでいる。オバマ米大統領も北朝鮮の一連の行動に対する中国の責任を指摘した。どうすれば国際社会は中国の援助と北朝鮮の過激な言動が無関係であることを信じるか、難しい問題である。

予断を許さない朝鮮半島情勢だが、理性と政治的知恵が試されていることに、人々は気づいているだろうか。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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